昆布が美味い

羅臼の昆布漁を見た時にスタートしたblogです。昆布のダシのように、人生の旅にも味付けをしたい。旅を中心に纏めています。

御坂のサイホン眼鏡橋

2007-05-21 | 歴史・文化遺産
 播州平野もここまでくると、すでに侵食でできた里山が並ぶ。山のせせらぎから、灌漑用の取水をして播州平野の真ん中まで水路が必要となってくる。御坂(みさか)の眼鏡橋を訪ねる。

谷の高台にある道標は、中国自動車道をバックに立っている。


水路は山越え谷越え水路は続くどこまでも。
 この眼鏡橋には水路と道路とが平行している併用の橋である。明治時代にできたイギリス人設計のスマートな橋である。


左:この橋、よく見れば橋脚が4本束になっているように見える。2本が送水管を支え、他の2本が道路用である。
右:御坂(みさか)の眼鏡橋のすぐ下流にも橋がある。コンクリート製の橋で、これはどう見ても沈下橋のようだ。


橋の袂の案内板である。明治20年代に完成を見た眼鏡橋である。
 この橋の両岸に続く水のパイプラインは、橋よりも高い。山から落ちてきた水が、橋を渡って、対岸の山に駆け上がるのである。


この水の流れを、淡河(おうご)川疎水と呼ぶ。鉄のパイプが山を駆け上がっている。


総延長27km、トンネルの数が28箇所、かなりな難工事であったようである。


パイプの中間で立ち止まって景色を見ましたが、この写真どちらが上を向いて撮った写真でしょうか。直径が1m近い鉄管である。


正面の山に、この鉄のパイプの続きが、山の斜面を駆け上っているのが見える。


鉄パイプの水路の、こちら側の出口である。水がこの山を駆け上ってくるとは一体どんなサイホンかと思う。


谷底に戻って、対岸の山を走る鉄パイプを見に行く。明治時代の、こんな事がよく出来たものだと感心する。


これもサイホンというのだろうか。これはパスカルの原理の応用である。
 ローマの水道橋のようには作らない。