サッカーを見に行って、いや、厳密には、応援に行って、負けるとがっかりする。がっかりして、チームに文句の一つや二つも言いたくなる。
ワシもそうだが、意外と次の日には、どうでもよく思ったりする。長い目で見ると、負けたこと自体は気にならない。勝ったか負けたかも覚えていなかったりする。
そもそも、勝たなければ応援する喜びがない、というのであれば、常勝時代の巨人軍の応援しかできなくなる。マンチェスターユナイテッドやバルセロナの応援しかできなくなる。そんなものではないのである。実際そういう人もいるが、洗練された観戦者とは言えない。巨人、大鵬、玉子焼きといったように、子供のようである。
負けたとしても、見に行ったもの同士ではいい話のネタになるし、むしろ、サポーターとしての肥やしや糧となる。負けたことも蓄積されていって、いつか勝ったことの喜びとなる。遠いアウェーの試合を見に行く楽しみもそこにある。