英語の諺で A rolling stone gathers no moss. というのがある。 (川底を)転がり続ける石には苔がつかないのと同じように、仕事をコロコロ変えてばかりいると成功しないよ! と忍耐の大切さを説いているのである。 これはオーソドックスな解釈であるが、別の解釈もある。 積極的に動かないと停滞して退化してしまいますぞ!と 変化を前向きに評価する立場。 さてあなたはどっち派?
日本の社会では、終身雇用・年功序列が崩れてきたと言われているが、私の観察するところによれば、まだまだ一部でしぶとく残っている。 長く在籍すればするほどお得なシステムこれが日本の会社だ。 どんなことがあろうとも辛抱して会社に留まれば、苔(高収入・退職金)が手に入る。 しかし苔を生やすまでになるには、20年以上の歳月を費やす。この苔は汗と涙の賜物であり愛着もあり、その上金銭的価値があるのでなかなか手放せない。 一方転石は苔がついてないので、気楽で自由だ。失うものが無いものの強みがある。”職を転々とする”というネガティブな表現があるが、たしかに一度転がり始めるとなかなか止まらないというのが実感である。 昨年の春20年以上も勤めた会社を退職してから、わずか1年半も経っていないが今また3度目の仕事を探し始めている。 今の仕事に満足できないのである。私には現役のビジネスマンでいられる時間はもうあまり残されていないのだ。There is no time to lose. とあせる気持ちが次の仕事へと私を駆り立てる。