テロより怖いもの

スイス人が一番恐れているものはテロではなく自然災害――という調査結果を、「チューリヒ実用社会調査協会(?)」（GFS Zuerich）が発表しました。今日12月2日付の 20 Minuten にも載っています。

この調査は2年ごとに行われているとのことで、今年の調査によれば、スイス人の4分の3近くが自然災害を最も脅威と感じているそうです。2年前の調査から24%も上がっています。外国の過度な影響を脅威に感じるという人は約66%。これは2年前とほぼ同じで、大国に囲まれた小国スイスならではという感じがします。

テロを恐れているスイス人は約50%に留まっており、しかも、5年以内にスイスが戦争に巻き込まれる可能性を考えている人は10%以下しかいないとのこと。

???　ならば何故、スイスに国民皆兵（兵役義務は男子だけだけど）の軍隊が必要になるのでしょうか？　ところが、回答者の71%はスイス軍が必要だと答えているのです。そして、スイスが中立を放棄する可能性を考えている人は13%に過ぎないとのこと。ほぼ半数が、中立でないスイスなんて考えられない、と答えています。防衛軍によって中立を保持するという観念はまだまだスイス人に根強いようです。

興味深いのは、70%近くの人が、デモ行進に不安を感じると答えていることです。54%の人が、デモ行進者による暴力行為の可能性は増していると考えており、90%の人が、デモを禁止ないし阻止してほしいと思っているそうです。デモは、民主主義の象徴のような気がしますが、スイスの民主主義は静かに話し合いで決着することを好むのでしょうか。ストとかデモの好き（そう）なイタリア人やフランス人がこの結果を見たらどう思うことでしょう。

デモ：