今大会最少の7人で、東日本学校吹奏楽大会中学校部門で金賞に輝いた東京都代表の青梅市立第六中。こんな思いで大会に臨みました。
北海道、東北、東関東、西関東、東京、北陸の6つの支部から小学校、中学校、高校の代表が集まって行われる東日本学校吹奏楽大会。中学、高校部門は30人まで出場でき、小編成の最上位大会にあたる。その中学校の部に今年注目の学校が出場する。
東京代表の青梅市立第六中学校だ。
東京でありながら、夏には小川にホタルが飛び交い、ときどきクマやイノシシも出没する緑豊かな地域に位置している。学区内にはコンビニエンスストアもない。2017年度の全校生徒数は49人。各学年1クラスだ。
そんな青梅六中の吹奏楽部は今年、わずか7人という部員数でコンクールに挑戦し、東京代表の座をつかんだ。1年生2人、2年生2人、3年生3人。そんな青梅六中の奏でた「吹奏楽」が、3倍、4倍の人数で出場した学校以上に評価されたのである。
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青梅六中は今年で3年連続の東日本学校吹奏楽大会出場となる。一昨年は18人、昨年は11人で出場した。今年はついに部員数が一ケタになってしまった。少子化の影響は、東京都内であっても深刻なのだ。
指導にあたっている顧問の田村拓巳は一計を案じ、作曲家の「ジェリー・グラステイル」こと冨田篤(打楽器奏者、指導者としても知られる)に相談した。そして、7人でも十分な響きを持って奏でることができる新曲《AUBADE STREAM(オーバード・ストリーム)》を委嘱した。
7人のうち、2、3年生の5人が楽器の持ち替えをする。フルートはピアノを含む打楽器、B♭クラリネットはE♭クラリネット、ソプラノサックスはテナーサックス、アルトサックスはバリトンサックスを兼ねる。金管楽器はひとつもない。
可能性は、無限ですね。