TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

パリのおばあさんの物語

2009年09月16日 | 読書日記
パリのおばあさんの物語 スージー・モルゲンステルヌ 他著 千倉書房
岸恵子さん訳のユダヤ人のおばあさんが主人公の絵本。
このおばあさんはユダヤ人でナチス・ドイツ政権の迫害にあいながらも
恨みや愚痴をこぼさず、また、年老いていくことにもなんとかなるさ的に
ゆったりと何事も受け入れていく人だ。
年老いることでの物忘れや身体の不調にもすべてを受け入れ、
もう一度若くなりたいなどとも思わない人だ。
今は年をとることが自分の仕事であると言ってのける。
今まで生きてきた人生が厳しく過酷な道のりであったとしても
その人生の道のりすべてを受け入れる。
このような生き方はとても凛として素敵な生き方でもある。
なかなか出来ない生き方でもある。
誰でも平等にやってくる老いに対して
年老いたときのひとつの生き方のお手本としても読めた。
ひょろっとしたおばあさんの挿絵がおばあさんの生き方とは
アンバランスでほんわりとした温かさが感じられた。


コメント
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