つれづれ日記

不動産鑑定士 佐藤栄一が仕事や生活で感じたことをつづります

地価公示標準地の放射線量の測定

2011-11-12 17:33:52 | 郡山市の放射線量
平成24年地価公示の評価作業が徐々に始まっています。

今週は、基礎資料収集の一環として、地価公示標準地の放射線量の測定を行いました。

分科会の中で担当割りをして、基本的に鑑定士2人組で行います。

このようなことを行うのは、原発事故に見舞われた福島県の特殊事情があるからで、空間放射線量の多少が地価水準に一定の影響を与えているのではないかとの推測がなされているからです。

地価公示は国の事業ですが、放射線量の計測について国から特に指示があったわけではなく、福島県内の地価公示鑑定評価員(不動産鑑定士)が業務上必要だと判断して独自に行っていることです。

計測には、統一的に日立アロカ社製(シンチレーションタイプ)の信頼性の高い計測器を用いています。

私が担当したのは、主に郡山市の郊外部でした。福島大学放射線測定チームのご指導により、計測方法は確立しており、各地価公示標準地の前面道路上で、地上高1mと地上高1cmの高さにて計測します。

私の担当地点では、地上高1mで0.6~0.7μSv/h程度が多かったようです。地上高1cmになると地上高1mの1.2倍~1.3倍程度の放射線量になるところが多いです。

私たちが計測していると、近くの住民の方が寄ってきて「今どれくらいですか?」という会話になります。皆さん気にかけているのが肌で実感されました。