つれづれ日記

不動産鑑定士 佐藤栄一が仕事や生活で感じたことをつづります

双葉郡の将来~県が主導的役割を!~

2011-11-17 17:43:55 | 原子力発電所事故
以下、双葉郡の将来に関する意見です。

原発事故から8ヶ月が過ぎましたが、原子力発電所が存する双葉郡について、どのように再生するか、どこからも具体的な話が出てきません。

避難者の方は、先行きが見通せないため袋小路の中に置かれています。

私は、双葉郡については、現在の8町村を合併して「双葉市」としたうえで、居住・生産活動が可能なところと困難なところに分けるべきだと思っています(どこで線を引くかは大変難しい問題だと思いますが、その議論は別の機会に譲ります)。

8町村が個々に存立する状態では一体的な復興は難しいため、力を集約する意味からも合併して一つの「双葉市」になるべきです。

そして、双葉郡内でも放射線量の極めて高いところと、通常の生活には全く問題がない程度に低いところがあるわけですから、除染のうえ帰還を実現するところと、残念ながら帰還を断念するところに分けるべきです。

避難者の方の立場に立てばこそ、そのようにするべきです。ずるずると避難生活を長引かせることは、避難者の方にとって大変つらいことだと思います。一線を引くことが、帰還できる地域の方も、帰還を諦めざるを得ない方も、今後の生活のスタートになり得ます。

帰還が困難な地域の方に対しては、郡内の他の地域か、同じ浜通りのいわき市・相馬市等への移住を経済面を含め全面的にバックアップして、早期に生活の再建が図れるように支援するべきです。

では、誰が主導するのか?

私は「県」をおいてほかにないと思います。

原発事故に責任を負う立場の「国」からは言えないと思いますし、「国」から言えば反発が予想されます。

双葉郡の「各町村」も言えないと思います。「町村」は住民の方にとって身近な存在ですから、酷だと思います。

話を切り出すことができるのは、「県」しかありません。原発事故から独立しており、かつ、「各町村」を統括できる立場にあるからです。

「県」が勇気を持ってこの問題に体当たりしていかないと、避難者の方を更に厳しい状態にしてしまうような気がしてなりません。

「県」は国に不満を述べるだけではなく、時間を置かずに、直ちに自ら動くべきだと思います。