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朝比奈あすか「憂鬱なハスビーン」を読んで

2006年12月14日 19時35分01秒 | 読書
 あんまり有名な作品ではないです。
何かの賞をとったみたいですけど
新刊にもかかわらず図書館ではすぐに借りられました。

 端折って言うと、東大卒の主人公、凛子が主婦になって
何か煮え切らない思いになっているというお話です。
高学歴で、周りからは幸せな結婚(旦那はしかも弁護士!)だとしても
悩みは色々ある、みたいな事を言いたかったのだと思いますが
作者も慶応大卒なので、貴方もそっちの人間なのね、と
ちょっとやっかみ感はあります。

 そうは言っても結構面白くて、理解できる部分が多数ありました。
凛子が再就職先を探しているという話を息子(凛子の旦那)から聞いて
彼女に紹介するのですが、それを凛子が快く思わない箇所は
すごく解りました。

 普通に就職活動してもそれ以上の職はまずないし、絶対おいしい話なんですけど
自分のいない所で話が進んでいることに対しての不信感なんでしょうね。
 自分もたまに親戚に合うと、母が話したとしか思えない話題をふられると
すごく嫌な気持ちになります。
人を話のタネにすんな、って思いますもん。
基本的に必要な話なんかそんなに無いので
こういう話題が大部分を占めてしまうんでしょうね。

 後、凛子は仕事がうまくいかなくて窓際族みたいにされてしまいます。
東大卒というとそれだけで仕事できて当然ってところはありますよね。
以前バイトに東大在学中の子が入ってきてすごく期待しましたけど
別に優秀でもなく短大の子のほうがよっぽど仕事ができました。
 東大に入るっていうのは一種の特別な技術と考えた方がいいのかもしれませんね、
でも東大ってだけで自分は絶対的に尊敬しますけど。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2007-01-22 10:56:57
ホームレスには元東大生って多いらしいですよね。
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Unknown (Unknown)
2007-01-30 09:53:31
元東大生~をコメントしたものです。
毎日チェックしてます。
更新が滞っているようですが、ご病気ですか?
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丸の内をハイヒールで闊歩するのが勝ちなの組かあ~と思いました (マヌケ)
2007-06-27 14:39:34
主人公は子供の頃から成績で一番になり、東大に入ることが人生で一番大切なことだというよくある誤った、偏った価値観のまま大人になってしまいました。 勉強のほかに学ぶべき人と人との対話の大切さや人間性を高めることに気づかず、ある部分が欠落したエリートでした。 結局はそれが原因でリストラされます。 しかし、それを不条理と受け止め自分を省みることのない彼女は寿退社の道を選択します。 何不自由ない裕福な家庭に入り、当大卒の主婦となった彼女にはこれまでの価値観に基づいた人生の目標がありません。 暇を持て余し、結婚によって形成された優しい親族やマンションの住人との人間関係も面倒で、心満たされないまま憂鬱な日々をおくります。
時間つぶしとしての人生を処理しているうちに起こる出来事にひとつひとつ腹立ちも覚えます。
ハスビーンとはhas been であって、かっては何者かであったのだが、今では何者でもないもう終わった人という意味です。 虚しさや苛立ちが痛いほど伝わる文章表現に今現在勝ち組とも言われているような読者の方々にも共感するところがあると思われました。
読後、描かれた空気観が表紙の装丁画からも感じ取れました。
自分も含め同じような誤りをし、そして後悔したり、反省したりを繰り返して成長するのが人間でほとんどの人が似たような経験を持つのではないかと思いました。 勝ち組とか負け組とか言ってる今ならその痛烈な批判とも言えるような2時間ドラマ的な設定で
コンパクトにまとめられた秀作だと思います。
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予測携帯 (宇野秀樹)
2009-08-03 23:44:06
ありがとうごさいました 助かりました。旭川市にいるんで またメールします
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