![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/book.gif)
何かの賞をとったみたいですけど
新刊にもかかわらず図書館ではすぐに借りられました。
端折って言うと、東大卒の主人公、凛子が主婦になって
何か煮え切らない思いになっているというお話です。
高学歴で、周りからは幸せな結婚(旦那はしかも弁護士!)だとしても
悩みは色々ある、みたいな事を言いたかったのだと思いますが
作者も慶応大卒なので、貴方もそっちの人間なのね、と
ちょっとやっかみ感はあります。
そうは言っても結構面白くて、理解できる部分が多数ありました。
凛子が再就職先を探しているという話を息子(凛子の旦那)から聞いて
彼女に紹介するのですが、それを凛子が快く思わない箇所は
すごく解りました。
普通に就職活動してもそれ以上の職はまずないし、絶対おいしい話なんですけど
自分のいない所で話が進んでいることに対しての不信感なんでしょうね。
自分もたまに親戚に合うと、母が話したとしか思えない話題をふられると
すごく嫌な気持ちになります。
人を話のタネにすんな、って思いますもん。
基本的に必要な話なんかそんなに無いので
こういう話題が大部分を占めてしまうんでしょうね。
後、凛子は仕事がうまくいかなくて窓際族みたいにされてしまいます。
東大卒というとそれだけで仕事できて当然ってところはありますよね。
以前バイトに東大在学中の子が入ってきてすごく期待しましたけど
別に優秀でもなく短大の子のほうがよっぽど仕事ができました。
東大に入るっていうのは一種の特別な技術と考えた方がいいのかもしれませんね、
でも東大ってだけで自分は絶対的に尊敬しますけど。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_maji.gif)
毎日チェックしてます。
更新が滞っているようですが、ご病気ですか?
時間つぶしとしての人生を処理しているうちに起こる出来事にひとつひとつ腹立ちも覚えます。
ハスビーンとはhas been であって、かっては何者かであったのだが、今では何者でもないもう終わった人という意味です。 虚しさや苛立ちが痛いほど伝わる文章表現に今現在勝ち組とも言われているような読者の方々にも共感するところがあると思われました。
読後、描かれた空気観が表紙の装丁画からも感じ取れました。
自分も含め同じような誤りをし、そして後悔したり、反省したりを繰り返して成長するのが人間でほとんどの人が似たような経験を持つのではないかと思いました。 勝ち組とか負け組とか言ってる今ならその痛烈な批判とも言えるような2時間ドラマ的な設定で
コンパクトにまとめられた秀作だと思います。