このCMを見た当時は:まだヤザワに蒙古斑があった頃の遠〜い昔の話
思い出して懐かしくなって検索してみれば、ちょこちょこと「お宝映像」があったので貼りますよ〜
まずはコチラ。今見てもカッコいいよね〜
サントリーウィスキー21 CM ラベック姉妹
本当に売れてたから、逆にプロモビデオもあまり残ってない。昔のことなのでテレビ出演も多かったけど、著作権も映像権も放送局が持っているのでアップも出来ないんでしょうね。
そんな中、貴重な若かりしコンバト学生時代の映像が
2分40から、なんとメシアンの『アーメンの幻影』を暗譜で弾いております
Katia et Marielle Labèque, Rock et Baroque
もともとラベック姉妹は、このメシアンの『アーメンの幻影』をコンバト学生時代の17歳とか15歳の時にメシアンの前で演奏して、「お嬢ちゃん達はすぐにアメリカへ行きなさい」とメシアンに言われてアメリカに行ってメジャーデビューしたんですよ。
この『アーメンの幻影』と『バルトークの2台のピアノとパーカッションのためのソナタ』は、ラベック姉妹の演奏が1番です両方とも、もちろん持ってます
バルトーク:2台のピアノとパーカッションのためのソナタ | |
カティア&マリエル ラベック | |
インタビューでも答えてるように、もともとメシアン、ブーレーズ、ベリオなど現代音楽を得意としていたので、リズムのキレがいいし、譜読みも早い。「現代音楽って美人が弾くもの」だと刷り込まれて育ちましたよ
しかしいくら美人でも現代音楽ではコマーシャルに出たり、2000人キャパの大ホールを満員お札にして回るツアーは出来ない
それで「ラプソディ・イン・ブルー」なワケですよ。スゴくイイ曲だし、音楽史的にも重要な曲だし、ヤザワも大好きだけどね。でもそれ以降、メシアンとか弾かなくなってしまって、生のメシアンは聞いた事ないんです。聞きたかったなぁ〜。ブーレーズのストルクチュールとかも
バーンスタインは日本で何回か聞きました。コレよりはヤザワ的にはバルトークとかメシアンの方がずっとカッコいいとは思うけど、過密スケジュール・ツアーなら、この程度に抑えておかないと体力が保たないからね。
Katia & Marielle Labèque: West Side Story
コレでも だんだんと疲れてくるようになると・・
フィリップ・グラスも悪くない
Katia and Marielle Labèque; 4 movements (Philip Glass)
けっこーイイじゃん。これなら毎日コンサート出来るかもね
2015年にラベックはグラスの2台ピアノのコンチェルトを初演してます。
グラスはまだもう1曲、ラベックに書く予定みたいですよ
トシだから、というだけじゃなく、ラベックの自主レーベルKLMから出してたサティのアルバムが素晴らしいんです
今は絶版状態ですが、近々グラモフォンから再販されるんでしょうね。
サティは高橋悠治、高橋アキさんのもイイ。でもやっぱりラベックかな。やはり現代音楽を弾くピアニストのサティは、ヘンにまったりとしてなくて、サティのダダイズムも十分理解して表現しているから奥行きが深い。
その点、クラシックしか弾かないピアニストがサティを弾くと、和声課題を酔って弾いてるような気味悪さが出てしまう。「ダダイズム」に古典的ロマンチック・アピールは無用なのさ。
これまで世界中にクラシック音楽のファンを増やして業界に多大な貢献をしてきたラベック姉妹。今後は2台ピアノの新曲を手がけて、2台ピアノや連弾のレパートリーを増やしていってほしいです。
ジョン・アダムスとかも合うんじゃないかな〜
そしてやっぱりメシアンもまた弾いて欲しい〜〜〜