那覇市にある波上宮(なみのうえぐう)
県庁から北西にまっすぐ向かい、空港への近道となった「那覇うみそらトンネル」への入り口の若狭インター近くの崖の上にある神社です。
途中には那覇のススキノ、松山という地区がありますが、今回はそんなところに足を踏み入れていません。
ここは、御嶽とは違って、宮司が常駐し、祀られる神様も存在するれっきとした神社なのですが、鳥居をくぐっていくとどうもおかしい。
これは二の鳥居で一の鳥居から50メートルほど坂道を登ったところにあります。
さて、二の鳥居。くぐってみると参道が途中で曲がっています。正面に本殿が見えません。
そこで那覇市の博物館で古地図を探すと(明治18年発行の那覇市街地図)
左上の崖には「波上」の文字があり、参道は現在の一の鳥居まで直線でつながれていますぞ。
ただ、参道のど真ん中には「地」と記された建物のような記号が。何のマーク?現在はその位置に、大きなご神木らしき木が....
上の画像の右手に見える大きな木ですね。
この神社は、琉球王府の時代に社殿がたてられ、那覇港の出船入船はこの崖の上の社殿を望み、航海の無事を祈り、感謝をささげたそうです。第二次世界大戦で社殿が被災し、昭和28年に本殿を再建したそうですが、その時に曲げられたと妄想します。
同じかどうかはわかりませんが、首里城の浮道と呼ばれる参道も本殿に正対していません。こちらは本来、御嶽に向かっていた本殿を風水により向きを変えた結果とも言われています。
いずれにしても、参道が社殿に対してまっすぐ伸びることより大切な何かを守った結果なのでしょうね。
几帳面な人々には、ケツのすわりの悪いことでしょうな。
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