詩人、岡三沙子さんのエッセイ集『寡黙な兄のハーモニカ』がコールサック社から出版された。
3章から構成されており、失礼ながら私の勝手で括ってしまうと、第1章は表題作を含んだ幼少時や家族に関すること。第2章は上京してからのこと。第3章は旅先のこと・・・などが収められている。
エッセイは、場合によって書いた人の性格も環境も生き方も見えてしまうから、作者の人となりを身近に感じることが出来たりする。詩人の朝倉宏哉さんが跋文の中で書いているが、「とにかく面白いのだ。思わず笑みが浮んだり、うんうんと頷いたり、なるほどと感銘したりしながら一気に読んだ。」のである。ご自身の周りに派生している事柄を冷静な目と感性で掬いとっている、そんな感じのする作品が多い。
岡さんは秋田県北秋田市生まれ。小学校から23才まで秋田市茨島住、その後上京。
詩集『屍』『廃屋の記憶』『わが禁猟区』『岡三沙子詩集』その他著書多数。
日本現代詩人会、日本詩人クラブ、秋田県現代詩人協会、各会員。
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