井上靖の小説「氷壁」のモデルとなった登山家の方が亡くなったと聞いて思い出してしまったのは、増村保造監督の映画『氷壁』。菅原謙二、山本富士子、川崎敬三という配役が、いかにも往事の大映!って感じなわけだけど、映画としては・・・でしたね。
どんな題材でも自分流に料理するつもりだったはずの増村。しかし、この映画では、通常のメロドラマを換骨奪胎しきれずに、随所にエキセントリックな増村流が飛び出してしまい、 . . . 本文を読む
チケット安いしまあいいかって感じで見に行った七月の歌舞伎鑑賞教室。でも、梅玉・芝雀コンビに、義太夫は竹本清大夫、三味線・鶴沢正一郎のベテランコンビですから、歌舞伎ファンには気になりますよね。もっとも、演目、キャストがビギナー向きだったのかは疑問が残るところではあるんだけど・・・。
彦山権現誓助剣「毛谷村」という芝居は何度も見ているし、割合よくかかる芝居だなって印象なんだけど、物凄く端折っていえば . . . 本文を読む
とりあえず、この件はひとことだけ。靖国に関しては何度か言及しているのだけど、参拝するしないの問題でなく、何も考えていない男、国内外にまともな説明責任を果たしていない男、目立ちたいだけの男が、参拝したってことは大問題だし、こういうひとの支持率がそれなりにあるということが本当に信じられない。「こころの問題」を政治公約にするっていうことはありなんでしょうか?
小泉首相、靖国神社に昇殿して参拝 (朝日新 . . . 本文を読む
見ましたよ、11月の新橋演舞場、若手花形歌舞伎の演目を!海老蔵の弁慶に菊之助の富樫で勧進帳やるんですね!海老蔵の弁慶は襲名のときの大阪松竹座で見たけれど、あれからどれくらい成長してるのか楽しみです。
・若手花形歌舞伎の演目
大阪松竹座の勧進帳では富樫が確か仁左衛門だったけど、海老蔵の弁慶はまだまだ荒削りで、完成されたものではなかった。海老蔵は台詞回しなんかを割合研究してくるタイプの役者なので、 . . . 本文を読む
昨日の朝は困りましたね。お盆時期だから電車空いてていいやなんて思っていたら、電車が止まって駅は結局混雑状況。お盆は働くなって事なんですかね?
首都圏で140万戸停電 交通乱れる 送電線に船が接触 (朝日新聞) - goo ニュース
まあ、「停電に弱い大都市」っていう紋切り型ほど混乱はなかったと思うけど、どうなのかな?しかし、昔に比べて、お盆もみんな働いてますよね、斯くいうわたしもそんなひとりだ . . . 本文を読む
たまには早めに書きます。筋書き買ってないので、あくまでサラッとだけど・・・。(ネタバレご注意!)
家に帰って調べるまで、この芝居が明治の頃まではよく上演されていたということをまったく知らず、ほとんど新作みたいなものかと勘違いしていた。しかし、そう思いたくなるほど、構成がよくないというのがわたしの印象だったんだけど・・・。
「南総里見八犬伝」といえば、皆さんご存知、渋澤龍彦の「犬狼都市」みたいな . . . 本文を読む
先日、BSアニメ夜話で取り上げられていたんで、観てみたのだけど、これはよい!邦画オタクの心をくすぐる傑作で、たとえ映画に詳しくないひとでも楽しめる深遠なラスト。思わず、「ウ~ん」と唸ってしまった! . . . 本文を読む
十月の歌舞伎座の演目を見て驚いた!幸四郎が髪結新三?しかし、最近ニンにない役ばっかりやるなあ(笑)。幸四郎って黙阿弥物合ってないと思うんだけど・・・。
家主長兵衛が弥十郎というのも、「ウ~ん」って感じなんだけど、ここのところの幸四郎って、自分を見失ってるんじゃないかな?
河内山にしても盲長屋や魚屋宗五郎にしても、幸四郎の黙阿弥物って、台詞が全然気持ちよくない。黙阿弥物の悪漢たちって凛として . . . 本文を読む
毎月買ってるわけではないんだけど、雑誌『東京人』で文楽の小特集が載っていますね。来月の国立劇場の「仮名手本忠臣蔵」はチケットを確保済みだけど、記事を読むと、文楽もこれから大変な時代を迎えようとしてる印象だな~。
記事自体を読むと、文楽の好きな人にはそれほど目新しい内容はなかったりするんだけど、気になったのは吉田文雀さんの言葉。
「私も七十八歳になり、膝を悪くしてよう歩けません。(吉田)玉男さん . . . 本文を読む
今週のお題は「現実逃避するとき、何します?」ってことだけど、わたしの場合は、とりあえず歌舞伎座に行くことと旅をすること。「でもその割には、最近歌舞伎について書かないね!」っていわれそうだけど、要するに現実逃避してる場合じゃないくらいここのところ忙しかったんですよね~。だから、本格的に逃避するには旅しかないか!ぼちぼち、遠~いとこへ行くことを考えてるんだけど!
なんだかんだで、月に一回ないし二回歌 . . . 本文を読む
どっちも大嫌いだからどうでもいいとはいえ、TBSの731部隊特集で安倍晋三の写真が写っていたからって、総務省が出てくるほどの問題なのか?いまはやりのYouTubeで確認してみました!
総務省、TBSに厳重注意 731部隊特集で安倍氏の写真 (朝日新聞) - goo ニュース
>TBSの報道番組が旧日本軍731部隊の映像を扱った特集に、報道内容とは関係のない安倍官房長官の写真パネルが数秒間映った . . . 本文を読む
世の中すっかり、お盆休みモードですけど、残念ながらわたしの夏休みは9月末予定・・・。ところで、夏休みといえば蝉の声、蝉の声といえば、エヴァンゲリオンって連想するのはわたしだけかな?
エヴァンゲリオンってアニメでは、最初から最後まで設定は夏、ずーっと蝉が鳴いていて夏が終わらないという指摘をしたのは、『だいたいで、いいじゃない。』という対談本の大塚英志だけど、夏休み独特のの空虚感、空白感、所在なさげ . . . 本文を読む
たまたま、本屋さんで見つけた坂口安吾賞の栞(しおり)。なかなか、カッコよくないですか?左は以前見つけた太宰の栞。
安吾賞ってHPを見る限り大した事なさそうだけど、生誕百年なんですね。生前の安吾ってスポーツマンで大柄な人だったらしいけど、コート姿がよく似合います。
「風博士」、「桜の森の満開の下」や「夜長姫と耳男」みたいなフォークロア物もいいけれど、わたしはやっぱり現代物の小説の方が好きですね。 . . . 本文を読む
映画『カポーティ』の公開にあわせて、作家・トルーマン・カポーティの文庫が店頭に並び、にわかな「カポーティ・ブーム」って感じですね。以前、プロフィールにも書いたとおり、わたしはカポーティの対談本『カポーティとの対話』というのを愛読書にしていて、彼の小説もとても好き。ところで、カポーティといえば、本人が出てる映画があるんだけど、どのくらいの人が観たのかな?
『名探偵登場』という映画がそれなんだけど、 . . . 本文を読む