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ANGEL VOICE 全40巻 漫画 ネタバレ感想

2024年01月21日 20時59分00秒 | 漫画と本とアニメとドラマとCD
ANGEL VOICE 全40巻
漫画、古谷野孝雄
エンジェル ボイス。
高校サッカー漫画。

これは、完結してるの一気読みさせてもらえて
本当に良かった!!!

これ連載中に読んでたら、
待ってるの耐えれない!

1話で最後の方のネタバレしてる漫画なのに。

冒頭、黒木監督が
泣きながら “あの歌声に応えよう” と言い、
泣きながらグラウンドへ向かう
部員たちの姿から始まります。
(きっと歌った誰かに不幸があったんだなと)

そして、時間が巻き戻されて
市立蘭山高校サッカー部が
不良の巣窟だった頃に…。

廃部が叫ばれるサッカー部を
立て直すためにきた黒木監督、
サッカー部を存続させたい久住先生、
サッカーがしたい2年生の百瀬、
喧嘩上等だが単純で真っ直ぐな主人公 成田
によって、サッカー部が再起動。

サッカーの天才なのにサッカーをやめてた乾、
才能の塊のキーパー所沢、
負けず嫌いの尾上(特に成田)、
巣窟をテッペンを目指してた2年の脇坂など
クセの強い面々。

爽やかサッカー馬鹿キャプテン百瀬と
サッカーは楽しいの知って欲しい黒木監督
によって、少しずつまとまって強くなる。

それでも部員同士での喧嘩は日常茶飯事。
(部員以外にすると出場停止になるから我慢)

ある日も部員たちは言い争うから殴り合いへ、
マネージャーのマイは、
やめてという声が届かないので歌い出す。
その声は『ANGEL VOICE』だった。
(ここで、冒頭の歌声の主がマイだと確定)

歌を聞くと落ち着いて集中できるという
ルーティーン的なものが出来た部員たち。

曲のリクエストをしたりして、
マイは一生懸命歌う。
(もちろん、マネージャーの仕事もしてる)

ある負けた日、クサクサしてる所に
前まで叩きのめしてた不良たちに絡まれる。

もうヤケになって手を出しそうな部員たち、
代わりに戦いに来た
退学なった元トップのヒロナオに
手を出さないようにいうマイの、
“退いて”という気迫に押されて
喧嘩せずにその場を通り過ぎることができる。

その後に怖かったと震えるマイに
もう喧嘩しないと誓うサッカー部員たち。



そんな中、マイは滑舌がおかしくなり
英語の歌“ユルネヴァ”を
歌ったのを最後に歌わなくなる。

さらに体調も崩し入院してしまい
脳腫瘍であることが発覚。

手術できない部位にあり転移もあり、
抗癌剤治療することに。

マイが治療を頑張ってる、
勝てばマイが喜ぶということが
サッカー部のモチベーションとなる。

しかし、マイの病状は悪くなる一方。

そしてベスト8まではいけるも、
1位の船学、2位の八津野や習学
といった強豪校には なかなか勝てない。
(船学と八津野がいない時にベスト4)


そして、選手権予選。

打倒船学を掲げ、
美幕、八津野、習学と倒して
決勝進出を決める。

その間にも何度か危篤状態になるマイ。

もう残る時間が少ないことを悟った部員たちは
心が乱れて集中できなくなる。

しかし部員のことをよく見ていて
入院中も試合や部活の様子を毎日聞いて
皆んなのことを考えていたマイが
全員に手紙を渡す。

そこには、誰が何を頑張っていて
どんなことを目指してて
どういうプレーがしたいと思っているのか
よく理解して鼓舞してくれる内容だった。
(手紙の内容、めっちゃ泣けます。)



決勝前日、みんなでお見舞いに行く。

マイは、
みんなに会えるのは最後である予感から、
おまじないとして、一人一人の手を握って
“怪我しませんように”
と泣くのを堪えて笑顔で想いを込める。
(こっちは号泣です)


そして、決勝戦。

始まった直後に危篤になるマイ。
もうすぐですと医者に言われた母親。

決勝戦をつけていたテレビを切り
マイの手を握って
『優勝したよ。
だからもうすぐ皆んなが来るよ。』
と声を掛ける。


その声が届いたのか、少しだけ手を握り返し
笑顔になって涙を流し息を引き取る。

その場にいた親友のルカは、
電話でコーチにマイの訃報を伝えるが
泣き崩れてしまい、
同じくその場にいたヒロナオが電話をかわり
母親の最後の言葉とマイの笑顔を伝え
『嘘にしないため絶対に勝て』と伝える。


前半戦終了で1ー0で負けてはいるが、
あの船学を抑えられてることに喜んでるとこに
コーチはマイの訃報を伝える。

気力が一気に萎える部員たちに、
言わないでおこうか悩んでいた
母親の最後の言葉と
マイの笑顔のことを伝える。

今、伝えなかったとしても
後で知ることになるのは確実で、
後悔して欲しくなかったからだ。

そしてコーチは
一片の悔いも残すなと
倒れる時も次のプレーに繋いでから倒れろと
いう。


気合いを入れて後半戦に行く部員たち。

何度も襲いくるピンチを
マイが書いてくれた手紙を胸に
乗り換えていく。

延長に入り、
会場は両校を応援する空気へ変わる。


延長戦をしても決まらずPK戦へ。

4ー4で5人目後攻成田。
これを決めて優勝を果たす。


病室へ優勝の報告に行くサッカー部。

葬儀では、
船学のキャプテンも来て、
どれだけ市蘭が強かったかを伝えに来たと。
(この後の全国で不甲斐ない姿を見せるなと
ハッパをかける。)

そして、見送りの時
マイが最後に歌ってくれて
部員たちに歌って欲しいとリクエストしていた
“ユルネヴァ” を歌って見送る。


ここで文字だけで全国優勝もしたことがわかり
5年の月日が流れ脇坂が母校を訪れる。

コーチに小学校教諭免許を取れたことを報告。
どうして、小学校の先生か聞かれた脇坂は
子供の頃よく“命をかける”という
言葉を軽く使ってたこと、
命の重さを伝えたいと告白。

そして、部員たちのその後が紹介されend。


読後感の余韻が半端なく、
何度かラスト10巻を読み直し泣き、
トノが顔を舐めてくれて癒してもらい、
ふわふわと数時間過ごしました。

これを書きながらも泣ける。

主人公は成田だったけど、
途中からマイも乾も脇坂も
みんな主人公な漫画でした。


最初にガッツリとネタバレしてる漫画なので
あぁ、マイちゃんなんだとわかってから、
しんどくて脱落しそうになりつつ
ネタバレが裏をついてくれるかもと願ったり
(決定的なセリフではないので。)
でも そんなことはないんだなと衝撃を受けたり
それでも最後の試合の勝敗はわからないから
勝ってくれと祈りながら読みました。

試合の終盤で
『高畑(マイ)は、
負けてもきっと許してくれる…だが』
『勝つぞ!』

というセリフのとおり、
マイが本当に優しくて部員たちが頑張ることを
何より喜んでくれる子だったし、
この漫画、勝った試合より負けた試合の方が
多くて(勝った試合はダイジェスト)、
大事な試合で負けるイメージも強くて
読んでるうちに
漫画だし最後は勝つだろなんていう
軽い気持ちは吹き飛んでしまい
ハラハラドキドキしっぱなしでした。



何度も言ってすみませんが、
最初にネタバレしてる漫画って
ストーリーが決め打ちされてると感じたら
興醒めしそうだなぁと思ってましたが
これは、最初に言っててもらわないと
受け止めきれないなと、
最初にネタバレしててくれて助かったと
思いました。

私の勝手な妄想ですが、
途中でストーリーを曲げてしまわない覚悟で
描くために、こういう構成にしたのかなぁ
なんて思ったり。

そう考えちゃうぐらい、
作者さんの愛を感じる漫画でした。


ほんと、全巻読ませてもらって
ありがとうございました。


さて、皆んなのその後だけ箇条書き。

成田…サッカー選手になり、40を越えて現役。
乾…サッカー選手になり、海外チームで活躍。
所沢…サッカー選手にかり、日本の守護神に。
尾上…警察官。
脇坂…小学校教諭。
二宮…地方公務員。
広能&山守…同じ会社で営業。
百瀬…会社員→若手社員たちの独立騒動に
巻き込まれる→そして社長に担がれる。
水内…自衛隊。
丹羽…水産大学卒→食用深海魚研究。
万代…料理人。

ルカ…ヒロナオと結婚、子だくさんに。

久住先生…2年後に八津野転勤で
サッカー部担当になったため、裏切者と
部員たちに怒られ同窓会で肩身が狭い。
(それでも同窓会に呼ばれてるのが
本当は皆んなわかってる証拠。)

黒木監督…選手権後、辞めようと思うが
みんなに引き留められて残留。
5年後も監督をしてる。

関根コーチ…同じく市蘭のコーチを続けてる。



あと、サッカー部の看板裏に
歴代キャプテンの送る言葉が書き込まれてて
百瀬の後は乾がキャプテンになったこと、
百瀬たちが抜けたことで
次の年は全くだったことがわかる仕組みに
なってます。

作中も、黒木監督が
この年を逃したら数年間は
こんなメンバーは集まらないことは
明言してました。

絵の雰囲気的にも内容的にも
最初はスラムダンクがよぎる漫画ですが、
ラストの描き切った感で
そんな気持ちは微塵もなくなりました。

とっても凄い漫画です。



           
           
           





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