ワイヤレス給電

エネルギーをワイヤレスで供給する「光無線給電技術」が注目されている。
本格的な開発競争が始まり、実用化を目指すベンチャー企業も現れ、期待は高まってきた。
エコノミスト誌が伝えてくれた。

◆光給電ならば大容量の蓄電池は不要となる
　我々が使用している電力は、発電所から送電所を経由して家庭や事業所に供給されている。
　家電製品を使用する際には、プラグをコンセントに差し込む必要がある。
　電力供給は、有線で行われているということだ。

　ところが、電力を無線で供給できれば、コンセントもケーブルも不要となるのだ。
　いつでもどこでも好きな時に充電できる。
　ということは、現在必死で開発競争が繰り広げられている大容量の充電設備が不要になる。
　電力を常に無線供給できれば、蓄電池の容量は最小で済み、機器の軽量化や低コスト化が期待できるという事だ。

　将来イメージはこうだ。
　レーザーを用いた光無線給電は、電源と受電側の太陽電池というシンプルな構成だ。
　電源（光源）から出た光ビームを太陽電池で受けて、変換した電力エネルギーを供給する仕組みだ。
　おおむね１００ｍほどの距離での伝送が可能なようだ。
　全面実用化には、送電側＆受電側双方の効率化が必要だが、絞られた用途から実用化が進んでいくと思われる。

　供給変動の比較的大きい太陽光や風力発電に、火力・水力をうまくマッチングできれば効率化が高まるのだろう。
　二酸化炭素の発生が抑えられ、持続可能な社会への一歩が進んでいくという事だ。
　期待して見守りたいものですよね。