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自分の道

2021-01-05 06:54:47 | 日記
人の人生と言うものは、遠い道を歩き続けるもののようにも感ずる。
そんな道の歩き方にはいろいろあるとは思うのだが、俳聖松尾芭蕉はこう言う。
そういうものなのかも知れない。

◆この道や 行く人なしに 秋の暮
 人の道を、自分の道だと思って生きていると、自分がどこへ行きたいのかどこへ行くべきなのかがわからなくなる。
 自分の道は、自分だけの道なのだ。
 自分だけで歩いていくものなのだ。
 
 秋の夕暮れの道、夕焼け空がまぶしいくらいだ。
 深くさびしいこの道を行く人は、誰もいない。
 一人だけで歩く、他人を気にすることはない。
 自分しか生きていない晩秋の夕暮れは、あまりに厳しくまたさびしいものだ。
 だがそこに、いかにも強烈な、芭蕉の孤高の精神があふれているのかも知れない。
 この句を詠んだ数日後、芭蕉は他界したそうだ。
 自分だけの道を、歩き通したということなのかも知れない。

 「死ぬということは、楽に寝そべっていてもできるわずかな事柄のひとつでもある。」
 米国の映画監督ウディ・アレン。
 「死はそれほど恐れることではない。むしろ不十分な生き方を恐れるべきだ。」
 ドイツの劇作家ベルトルト・ブレヒト。
 「生死などは何でもないつまらない事柄だ。ただ生きていく態度が重要なのだ。」
 これは、日本の小説家の稲垣足穂(いながきたるほ)だ。
 みなさん、どう生きるかを説いているようです。