矢嶋武弘・Takehiroの部屋

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“天下の悪法” 秘密保護法案を葬れ!

2013年12月06日 09時31分48秒 | 政治・外交・防衛

“天下の悪法”と言うと、すぐ思い浮かぶのが2つある。皆さんはどうか知らないが、私は「生類憐みの令」と「治安維持法」の2つを挙げたい。もし、特定秘密保護法が成立すると3つになるが、これらに共通するのは徹頭徹尾、権力者・為政者に好都合のものだということだ。そして、国民や一般大衆にとっては全く不都合だということである。
生類(しょうるい)憐れみの令は江戸時代に5代将軍・徳川綱吉が発布したもので、動物の殺生を禁止した法律として有名である。なにか動物愛護の素晴らしい法律に見えるが、結果的にイヌやネコなどの方が人間より大切にされて、生き物を邪険に扱った者は死刑になったり、島流しにされるなど酷いものである。こんなバカな悪法は綱吉が死ぬと直ちに廃止されたが、22年間も続いて庶民を困らせた。2つ3つ例を挙げると、イヌや鳥を殺した者が死刑になったり、蚊を叩いた者が島流しになったり、幼児にイヌが襲い掛かってもどうにも出来ないなど、人間よりも“お犬様”の方が偉いというとんでもない悪法だったのだ。(末尾に、参考までに拙文をリンクしておく。)
もう一つの治安維持法だが、これは20世紀の日本の法律だからご存知の方も多いだろう。戦前、左翼運動を弾圧しただけでなく、政府に批判的な言動を全て取り締まったとんでもない法律で、結果的に日本国民を戦争に駆り立て、多数の犠牲者を出し、敗戦という悲惨な結果を招いたことはよくご存知のはずだ。

冒頭に述べたように、これら“悪法”に共通するのは権力者、為政者には徹頭徹尾 好都合なものであり、国民や一般大衆にとっては全く迷惑な、いやそれ以上に“有害”なものだったということだ。特定秘密保護法が成立すると、秘密を漏らしたり、それを知った者達が捜査や取り締まりの対象になるだろう。ところが何が秘密で、何が秘密でないのかさっぱり分からない。その時々の権力者、為政者の判断で変わってくるのだ。
しかし、それは当たり前だろう。状況や事態が変わってくれば当然、秘密の範囲や内容も変わってくる。だから「特定」と言っても、事実上“不特定”なのだ。特定の範囲がどんどん変わってくる恐れがある。どうせなら、“不特定秘密保護法案”としてみろ!
特定秘密と聞いて、嫌なことを思い出した。特例とか特定なんてろくなものはない。例えば、赤字国債は正式には「特例国債」と言うが、これは初めは微々たるものであった。ところが、いつの間にかどんどん膨らんで、今や国債の利払いで財政が破綻しそうなのだ。特定秘密と言っても、それがどんどん膨らんで大きくなり国民を苦しめることになりそうだ。
とにかく、こんな法案は一日も早く廃案にすべきだ。権力志向が強い高級官僚が、選挙に大勝した自民党と安部政権を煽り立て提出してきた、とんでもない法案である。“天下の悪法”とはこのことだ! 

「生類憐みの令」について・・・http://blog.goo.ne.jp/yajimatakehiro/e/910788b145b87a2c2fcb5d7755194823

「治安維持法」・・・http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%BB%E5%AE%89%E7%B6%AD%E6%8C%81%E6%B3%95


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