故松下幸之助氏が開いた「松下政経塾」から、現首相の野田佳彦ら多くの政治家が輩出している。それは結構なことだが、しかし、松下氏の教えをどのくらい実践しているのか、はなはだ疑問である。松下氏の『無税国家論』は非常に有名だが(以下を参照⇒ http://www3.tokai.or.jp/kazuyoshi-giin/koenkai-news-muzei.htm。http://demosika.blog35.fc2.com/blog-entry-437.html)、説明すると長くなるので、リンク先を読んでいただきたい。要するに、税金が安ければ安いほど国民も産業も国家も活性化すると、松下さんは言いたかったのだろう。
「無税国家論」と言うと夢のような話だが、松下さんは本気でそれを考えていた。また、塾の卒業生の中には、地方政治でその教えを忠実に実践していた者もいる。
ところが、政経塾第1期卒業生の野田佳彦は、今や教えとは全く逆のことをやろうと狂奔している。言わずもがなだが、消費税の引き上げに必死になっているのだ。消費税論議をここでやるつもりはないが、松下さんがもし生きていたら、野田のやっていることを何と評価するだろうか。 「この馬鹿者めが!」と、きっと怒るに違いない。それほど、野田は政経塾の教えに反することをやっているのだ。
このテーマはよく取り上げられているのでこれ以上言わないが、要するに野田も前原(民主党政調会長)も、せっかく松下政経塾で学んだくせに、恩師である松下氏の教えに全く逆行することに血道をあげているのだ。これこそ正に“劣等生”の証である。
野田や前原らは松下政経塾を利用、悪用したに過ぎない。政経塾卒というブランドを利用して政界入りを果たし、自らの立身出世に悪用しただけだ。他にも似たような卒業生がかなりいる。誰とは言わないが、同じ穴の“ムジナ”ということだ。
こう見てくると、○×政治塾とか○▲政経塾は幾つもあるが、どれも大したものではないようだ。現代の大学と同じか。結局、ブランドを利用して社会で有利な地位に就きたいというだけで、本当に世の中を良くしようとか、改革しようといった志や熱意は疑わしいのである。
幕末、長州の「松下村塾」は多くの志士を輩出して明治維新に多大の貢献をしたが、「松下政経塾」は今の日本社会にほとんど貢献していないようだ。時代の違いと言ってしまえばそれまでだが、わびしいものである。しょせん、立身出世をしたいだけの輩が集まった所か。特に野田佳彦などは恩師の教えに全く逆行し、財務省の走狗・使い走りに成り果てている。松下政経塾も哀れなものだ。経営の神様・松下幸之助さんも草葉の陰で、きっと嘆いているだろう。