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相模湖のすぐ南、石老山(2024年12月18日)

2024-12-19 22:41:58 | 中央線・富士急線周辺の山

中央線の相模湖駅の南に石老山という山がある。

中央線の電車で藤野あたりからみると周囲が500m以下の山々の中で一段高く盛り上がって見える。

山裾はそれなりに急傾斜だが、山頂付近は平らで、全体としてずんぐりとしている。

昔むかしに登ったことがあるのだが、山の様子についてはまったく記憶がない。

以前からもう一度歩いてみようと思っていた山だ。

12月18日、埼玉を6時半前の電車で出かけた。武蔵野線は朝早くから長距離通勤の人で混んでいた。

相模湖駅前にはすでにバスが待っていた。

そのバスも、登山者は数人であとは通勤の人々だ。

石老山へむかうバスは、本数が結構あるので便利だ。駅から7分、240円なり。

 

石老山入口で降りて、登山口にある顕教寺をめざして歩き出す。

相模湖湖畔からかなり登ってきたので朝の空気が冷たい。

道を山の方に入るとすぐに公衆トイレがあった。

山の斜面や何も植わっていない冬の畑のあいだの坂道に沿ってぽつぽつと建物がある。

 

分かれ道を大きな道標に導かれてゆくと正面に病院の大きな建物が見えてきた。

 

その裏手に石老山の登山口があった。石塔と石仏があった。

入り口には登山者用の駐車スペースもある。10台以上留められそうだ。

登山路は病院の敷地の柵の際に細々と続いてしかも下り坂だ。

一瞬、間違えたかなと思ってしまったが、この道で正しかった。

 

谷に下りてから、小さな橋をわたり、杉の木をまじえた原生林風の谷を登り始める。

 

足元は河原にあるような丸石を敷き詰めてある。

お寺への参道だからだろうが、丸い石なので歩きにくい。

 

やがてやはり丸みを帯びた礫岩の岩が目立ってきた。

足元も風化した礫岩に歩くためのくぼみがつけられている。

谷間なので水がしみだして少々陰鬱な雰囲気だ。

 

足元は一面の落ち葉。茶色になってしまったカエデの葉もたくさんあるので12月初旬にくれば紅葉が楽しめたようだ。

 

顕教寺には8時42分についた。病院裏の入り口から15分だ。

 

顕教寺のお堂の脇からは津久井湖とその周辺の住宅と山や丘陵が見渡せる。いい景色だ。

 

山頂へむかう登山道は、お寺の西のはずれから上へと続いていた。

少し登ると山頂へ直登する道と桜山展望地を経由する桜道ハイキングコースとに分かれる。

私は景色がよさそうな桜道から登った。

 

少し下り気味のトラバース道を歩くとすぐに右手の展望が開けてきた。

冬ばれの日なので、やはり景色が見える方が楽しい。

 

桜山展望台といっても斜面が少し広くなっているだけのところだが、桜が植えてあるらしい。

桜道はその少し先から斜面をジグザグに登っていく。直登のコースよりは歩きやすそうだった。

途中の岩が露出しているところをみるとそのあたりもやはり礫岩だった。

 

やがて急斜面の登りが終わって広々とした尾根上に出た。

遠くから見た通りで周囲は急斜面でも山頂に近づくと広々としていて葉を落とした雑木林が広がっていた。

 

その中を歩いていくと少し先で直登ルートと合流し、なだらかで幅の広い道になった。

 

明るい雑木林が終わってヒノキ林の道になるが、もうきつい登りはなさそうだ。

 

合流点から10分ほどで融合平見晴台というところがあった。

わずかに木々の間から相模湖の方向がみえるだけだった。

ツツジらしい木が植えてあるがかなり背が伸びてしまっている。

 

その先もゆるやかで幅のあるいい道が続いた。

 

途中に岩が露出しているところがあったが、ご覧のように小さな丸い石を含む礫岩だ。

 

それからもいい道が続き、頂上近くになるとまた崩れた石敷きの道が現れた。

 

その上が頂上だった。ちょうど10時になったところだった。

山頂は馬の背状の広い尾根の端っこだ。

 

周囲は高いヒノキの林だが、富士山の方向だけ切り開かれていた。

富士山は、左手前に三角錐の大室山をしたがえて白く輝いていた。

 

まだ10時になったばかりだが、ここで軽く食事タイム。おにぎり一つと豆大福を食べた。

残りのおにぎりとコーヒーは、この先にある大明神展望台でいただくことにして山頂を後にした。

 

馬の背状の広い尾根なので道も幅広で歩きやすい。ただし針葉樹におおわれて薄暗い。

 

150mほど西にすすむとそこに三角点があった。山頂は702mといわれるが三角点はちょっと低い694mだ。

 

この三角点の先で道は篠原の集落に下る道と尾根通しの道にわかれるが、どちらも急なくだりとなる。

 

急な下りが終わって歩きやすい尾根道になると左手が落葉樹にかわってところどころ道志の山々や富士山が見える。

道は針葉樹林になったり、片側だけが落葉樹林になったりを繰り返し、小さなコブをこえたりしながら少しずつ標高をさげていった。

 

少し長いくだりのあとに登り返しがあって落葉樹の間から相模湖の方向がみえるピークについた。

赤く塗られた石の小さな祠がある。そこが大明神山だった。10時49分。

展望台はもう少し先だ。

 

少しさがってまた同じくらい登り返したピークに鉄骨で組まれた展望台があって、女性がふたり休憩していた。

大明神山から8分だった。

 

展望台からは相模湖と町、そして景信山と小仏城山などの山なみが見渡せた。

でも周囲のヒノキらしい針葉樹が背を伸ばしていて、上野原あたりや道志の方向はもはや見えなくなっている。

ここで予定通り残りのおにぎりなどを食べ、お湯を沸かしてコーヒーをいれた。

日差しは暖かいのだが風が冷たい。

前回来たのは40年以上前なのでなにも記憶は残っていないが、たぶんそのころはもっと広範囲が見渡せたのだと思う。

 

展望台をあとにして下り始めるとすぐにめずらしい倒木があった。

根を露出させて倒れているのだが、根の一部がちゃんと地についているらしく葉をしっかりと付けているだけではなくて根に近い幹から新しい枝をたくさんだして、それがまっすぐに上の方に伸び始めている。

生命力を感じさせる木だ。

 

下りの道はその先でふたつにわかれる。

私はバス道に近い方がいいので谷へくだるふれあいの道コースをすすんだ。

 

谷底に近い斜面をつたう道を歩いていくと舗装の林道にでて、その少しさきで車道に出た。

 

車道をあるいてねん坂上のレジャー施設入り口前のバス停につくとバス時刻の3分前という間の良さ。

でもそのかわり相模湖駅で30分近く待たされたのであまり意味はなかったが、自宅には2時過ぎには到着できた。

やはり高尾や中央線方面は交通の便がいいと思う。

 


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