森見登美彦氏の比較的新しい・・と言っても2013年だから3年前か。処女作の太陽の塔から比べれば 随分学生らしさが抜けたものだ。相変わらずの森見ワールドである。氏の作品は昭和の終わりくらいまでに京都で学生生活してないと さっぱりわからんというか 問答無用で切り捨てられるような作品ばかりなのだが 幸いあたしは その時代の京都にいた。先にも書いたが 何もかもみな懐かしい・・て沖田艦長ではないのだが まあそういう気分。決して万人にお奨めできる・・という以前に この時代に京都で学生やってない人には読むだけ時間の無駄・・って思う。氏の小説は本人の1km以内で全て話が展開する・・と言われるくらいローカルなので同じ背景の無い人には ゴミでしかないだろう。あたしは日本一だと思うのだが まあ独断と偏見の塊なのは否定しない。まだ返してない 有頂天家族二代目の帰朝をまた読もう。いい時代に京都にいたことを感謝したい。京都の生活があって 今のあたしがある。まあどうでもいい阿呆だけどw 京都って世界に名だたる観光都市だが 学生にはすこぶる住みやすい土地である。関西人の心の故郷みたいなもんか・・寺なんかいらんし 中国人もいらんから 静かな京都に戻ってほしいものである。底冷えのする冬の京都が好きだ。
昔の人だと海外旅行のお土産のジョニーウォーカーだ。ラベルの色で相手がどれぐらいの関係?って思ってるのかわかるリトマス試験紙のようなものである。が ここでいうジョニーとは森見氏のいう男子なら誰でも持ってる煩悩の塊だがw まあそれはどうでもいいが 本当に大事なことって 意外と単純なものである。振り返ってみれば 夏の西日の強烈さだったり 青い空に入道雲だったり 部屋の窓から見える山吹の花だったり 観光地でもなんでもない海岸だったり 田舎のあぜ道に立って眺める緑の田んぼだったりするわけで。もう少し大人になると 好きな女子のことばかり考えて煩悩に身を焼いてみたり いきがってタバコを吸ってみたり酒を飲んだりする。バイクの免許をとっても 貧乏だとボロの原付しか手に入らなかったりして お金持ちの息子が新車の750乗ってたりすると 世の中金かぁ・・とは思うが金には興味が無くて ただ毎日が楽しかったりする。タバコ代とコーヒー代 あとガソリン代かな それだけあれば何もいらない。なんにでもなれるし なんでもできる・と思っていたあの時間が人生で一番素晴らしい時間で 二度と戻れない時間なのを知らずに ひたすら大人になりたいと思っているものである。大人の時間・・まあ物欲にまみれてると それなりに楽しいのだが 仕事に溺れるまでは こんなはずじゃなかった・・と思うのである。その後 溺れるかどうかで自分にとっての人生は大きく変わるのだが・・結局ジョニーの支配下に入って振り回されるのも人生なのだが 今思うのは好きな女子と安酒 まあワインじゃなくて葡萄酒でも飲んで酔いつぶれてる方が何倍も幸せなんである。まあ仙人とは言わないまでも欲を捨てたところに至上の幸福がある・・ということか。あたしは大病で多くのものを失ったが まだ人並み以上にはいいもん持ってるので 当面は安心である。なむなむ