しかし学力と一言で言っても、いろんな学力があります。
学力とはーーーー学び取る力と申しましょうか。
勉強して算数の問題を単に解くテクニックをたくさん持っている人が
すばらしいという訳でもないのです。
向陽中の先生とどれくらい問題が解ければいいのかということを
直接お話ししたことがあります。
極端な例を言うと実は答えが間違っていても、
問題を解くプロセスが納得がいくものであれば、
得点を上げるというものです。
それくらい中高一貫の試験では考え方のプロセスを
見ます。また考えた内容が理路整然と書かれているか
そういうところを見ます。
つまりは、思考プロセスを最も大切にするということです。
この考え方は正しいです。
たまたま間違ったミスは後になって正しく解くように
訓練すればいいのですが、ものを正しく考える力というのは
②、3時間簡単に教わってつくものではないからです。
次に合否は総合的に判断されるということです。
適性の問題が一定以上できていても、
おそらく面接の態度がふてぶてしかったら落ちるでしょう。
長年面接を重ねている教師はあなどれません。
子供を一目見るだけで瞬時にその子の持っている力を
峻別できます。
これは私もそうで。
30年以上生徒をその親御さんを見つめてきていますから、
面談して、二言三言言葉を交わすだけでその子供の性質や
考え方を見抜きます。これは100%です。
だから、作文や面接で現れる人物そのものの良さを
認めてもらうことが大切です。採点者は総合力て
合否を判断しているので、学校での様子を記した
小学校の内申書や小学校での活動の成果を表す
子供がもらった賞状の多さや、その内容も
精査しています。
結局、中高一貫校に合格するには偏差値等はあてになりません。
最も大切なことはお子様が受験者の中で光っていることです。
お子様が、良い意味で目立っていいれば合格するのです。
これは相対的なもので、たまたま
受験者の中でそういう光った人が多い学年の受験は
合格が難しくなります。
しかし、受験者が何人いても、恐れるに足らずです。
受験だから最後まで戦わないともちろん結果は
わかりません。それが受験です。
また挑戦することはすばらしいことです。
親御さんとしてはより確実に合格させる
魔法の杖でもあれば使いたいくらいの心境になります。
また受験者の真の戦いはおそらく受験者のうち、上位
3割の140名~150名の戦いになります。
とはいってもお子様がどの位置にいるかは
受験してみないとわからないし、塾の先生も
実際はほとんどわかりません。
子供はどこで飛躍的に伸びるかわかりません。
ですから、最後までお子さんを応援してあげてください。
これは受験日の直前一週間前に大変身して
向陽中に合格した息子の場合でも経験したことです。
子供はどこで飛躍するかわからないのです。
ではその飛躍するタイミングはいつくるのか
またどうしたら飛躍できるきっかけを
あげられるのかは次回お話しします。