鳥まり、参る!

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『ゆがみちゃん 毒家族からの脱出コミックエッセイ』感想。

2016年01月21日 | 感想文
【『母がしんどい』に並ぶ、虐待告発エッセイにブラボー!】

このブログでも感想を書いている、田房永子さんのコミックエッセイ『母がしんどい』。

あれは、勇気ある告発本でしたな~。

※『コミックエッセイ『母がしんどい』』 (感想記事)

私は以下のような記事書くくらいなので、

「世の中の親は皆まとも」

「親は子どもが、子どもは親がだーいすき

などというお花畑(ていうか、世間知らず?)な考えは持ち合わせておりません。

※『お母さんにいじめられる娘たち』

(この記事書いたあと、接客業やっている方からの

 「こういうひどい親、普通に対応する!!」

 という報告が相次ぎました)

お父さん・祖父祖母がおぞましいことしたって話もたくさん聞いているし。

で、そんな私が今回こんなコミックエッセイを読んでみましたよ~。

『ゆがみちゃん 毒家族からの脱出コミックエッセイ』

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『母がしんどい』に並ぶ、勇気ある告発エッセイでした。

よく書いてくれたな~と感動しました!


絵から、文から、悲しみや怒りがバシバシ伝わってきて読むのは辛かったです。

それでも、ある種の人にはきっと読んでほしい本だと思った。

同じように苦しんでいる人はもちろん、教育者、人の心に寄り添う人にはぜひね。

こういう世界があるって知らない人って、不用意な発言するじゃん?

「お母さん(お父さん)だって同じように辛かったわけで、時間かかってもゆるせるよ」

とかね。

そういう人もいるかもしれないけど、

まずは被害者の苦しみを吐きだし、癒やすっていうステップが本当にわかってないんだよね

※『毒親と女性性の否定・その3』

この記事にくわしく意見を書いた。

【というわけで、私の感想です】

ここからネタバレあり。

嫌な人は読んじゃダメですよ!


このお話の主人公は、

・祖母と母の嫁姑戦争に巻き込まれる

・絶えず家族から自分の人格否定を繰り返される

・兄はベタかわいがり(甘やかし)、妹である自分へは心理的虐待、という兄弟間差別

・兄からのイジメ(ではすまされない犯罪)

・祖母からの○教の強要

・父は兄を金で、妹を力で支配しようとする


…という、

「……ダメ、なんも言えない」

な、ひどすぎる実家に苦しんでおられました。

全部書いてあるからね。

すごかった…。

休み休み読まなきゃいられなかったよ。

色々伝わってきて。

これを読んで

「うちもそうです…」

とおっしゃる方が多いそうですから、本当に世の中ってお花畑じゃない…!!

どう考えてもおかしくて、ひどい目にあっていて、今すぐ助けなくちゃいけないような状態なのに

“家庭”という密室で、被害者が飼いならされていく恐怖よ…。

明らかに正常な主人公が、

「おかしい」

と思いながらも洗脳されまくって、いつでもやられている描写は

「もう…もうやめて…

しかないです。

ひたすら、異常だし、ヤバいし、ひどい。

私が特に気持ち悪かったのは、

“お母さんがお兄ちゃんを性的に見てる”

としかとれない出来事の描写。

セック○レスこじらせるとこうなるんかな~と本当に気持ち悪かった。

主人公の

「この人キモいな…」

に全力でうなづいちゃったもん

お兄ちゃん、本当に主人公にひどいことばっかして、そこは許されないんだけど、彼もまた虐待の被害者なんだなって思いました。

この家の人はみんな依存症。

○教、仕事(金)、ギャンブル。

依存症になるってことは、もちろん心に不安があるからなんだけども…。

でも、自分をまず救わなきゃね。

代替しちゃいけないのよ。

主人公が

「○○もかわいそう」

という罪悪感を振り切って、自分の救済に命をかけたのが素晴らしいですね。

これは見習いたいです!


死の誘惑を振り切るシーンもたくさんあって、涙無しに読めません

【「こうやって逃げればいいんだ」がわかるからいい】

すご~く良かったのが、

毒親家庭から逃げる方法をこと細かく、具体的に書いてくれていることです☆

もうね、本当に具体的ですっごいの。

親に知られない預金口座をもつ、最低資金はこのくらい、こういう障害はどう乗り越えるか?

ちゃ~んと書いてある。

きっと、同じ境遇の人への応援なんですね。

いや~これは素晴らしい

「なるほど、こういう打開策があるのね!」

ってすっごく勉強になりましたもの。

【勇気ある告発に、拍手を贈りたい】

いや~…。

被害者たちが声を上げはじめましたね!

作者の原わたさんは、田房さんに並ぶ勇者だと思います。

この方たちの勇気が、どれだけ今苦しんでいる人を救うか…。

本当に、書くのも出版するのも怖くて(フラッシュバックするしさ)勇気振り絞りまくったんだと思うのよ…。

読んでても苦しいからね。

本人は何億倍かと。

その勇気に、鳥まりは心からの拍手を贈ります。

原わたさん、ありがとうございます

感謝しております


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