鳥まり、参る!

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日々のいろいろなことを記録しています。

【追記】ドラマ『セクシー田中さん』が良かった!

2023年12月25日 | 感想文
※最後に、田中さんと○○さんは結ばれたのか問題への私の解釈を追記しました※

【愛と導きを感じる、優しい物語】

密かに見続けていたドラマ『セクシー田中さん』が昨日(2023年12月24日)に無事完結しました。

※セクシー田中さん 日本テレビ(日テレ公式)
  ↑
キャストやストーリーを知りたい人は公式サイトでチャックしてください。

いやー…良かったですね!

「こういう悲しいこと、よくあるよね」

と大変現実的な描写と未来への希望を込めたストーリー展開の融合が見事で、ちょっと説教くさいかな?と感じたりもしたけれど

「これでいいんだ」

と思える良作でした。

主演?ダブル主演?の田中さん演じる木南晴夏さんはどんな作品に出ていてもキャラクターを魅力的に演じるのがとってもお上手で、今回はシナリオもいいから最初から自然に応援してしまう素敵なヒロインに仕上げてくれていました。

このドラマのために練習したというベリーダンスがお上手

短期間で上達するのはすごいですよね。

タカラジェンヌを目指して踊りの練習を重ねていたという歴史の賜物でしょうが。

40才という設定でしたが、童顔で若々しい方なのに大丈夫?と思いきや演技力で馴染んでいました(笑)。

(勝手に素人イメコンスペック予想すると、PDキュート。

 若々しいキュートさんだからこそメガネ田中さんの地味地味ヘアメイクとコーディネートがギャップになってよかったのではないかな?)

ダブル主演?の朱里ちゃんを演じる、めるること生見愛瑠さんはヘアメイクもファッションもとーってもお似合いで可愛い

割と低予算ドラマだったのか着回しが多くて好感度高かったです。

何回か登場したグリーン×チェックのトップスが特にお似合いだったと思う。

バラエティなどではキャピキャピ(古語)ニコニコ少女っぽく振舞うことが多い生見さんだけど、第一話で片想いの相手に静かに怒りを表明する場面がすごくカッコよかった。

本来大人っぽいのが似合う方なのかもしれません。

これからキャリア重ねていくのが楽しみですね!

(ちなみに、彼女の勝手にイメコンスペック予想は骨格ナチュラルのPDファッショナブル。

 あるいはナチュファッかグレファッ。

 胸元はふわっと隠した方が素敵だけど、大胆なミニ丈もカッコよくお似合いでした)

ダブル主演?のお二人は若々しくてすっごくすーっごく可愛い。

けれど、妖艶な美女枠なら元ピンクレディーの未唯mieさん演じる愛子先生がダントツ!!

いっちばん綺麗でした。

みんな綺麗だけど一番セクシー美人だった。

実年齢65歳って本当かね…美魔女なんてもんじゃないじゃん…

私は彼女がピンクレディーとして現役アイドルだった頃を知らないのですが、知っている大先輩世代いわく

「ミーちゃんは真面目で地味な女の子だったのよ!」

「スタイル抜群なのは変わらないけどね!」

「あんな大人しそうな子がこんな色っぽくなっちゃうなんて、驚き!」

なんですって。

美しい変身…か…。

さて、ストーリー。

最終回は原作者さん自らシナリオを書いたそうで(ネットニュースで読んだ)素晴らしかったです

友情も恋も夢も認めて素晴らしいと描きつつ

「結婚が全てじゃないよ」

と強く示唆しているのにメッセージを感じました。

「こんなに魅力の無い相手役で大丈夫か」

だったキャラクター・笙野さんがどんどんマトモになっていくのが良かった。

「性格が悪くなるのには理由がある」

をしっかり描くのいいよね~。

そしてなんといっても笙野さんのお母さんエピソードが素晴らしかった。

今年ワーストワン×最悪ドラマだった『あなたがしてくれなくても』と違って

「自分を虐げる夫が変わらないなら、もう愛さない!」

を貫いてくれてるのがもう!

周りの大先輩レディー達が歓喜されていましたわ。

最終回にして

「ああ、いいキャラクターだなー」

と好感度爆上がりだったのは三好さん。

年若い人を優しく導くのと、本音を語るバランスがすっごくよかった。

笙野に楽器を教えているうちに仲良くなってるから、恋敵とはいえ彼のことも好きだったんですよね。

カッコいい大人ですね。

田中さんとの二人での会話は本心を美しく素直に話しててお見事。

ただ…たださあ…。

ひとつだけ書いていい?

笙野さんの婚約者・ふみかさんだけはかわいそうだと思います

婚約して故郷に泊まり込みで挨拶にいって、お家デートもして(つまりおそらく深い仲にもなって)、かなり彼に夢中だったのにクリスマスに直接会ってフラれるんでしょう?

つ、つら~

片想いでフラれるのも両想いだったのにフラれるのもめちゃくちゃ辛いだろうに、クリスマスに婚約破棄ってそんな…。

ふみかさんに大いなる幸福を~

…。

と、感情のままに言いたい放題させてもらいました。

いやー日本のドラマもまだ腐りきってないじゃん!と思える良作でした。

ゴールデンタイムのお金かけまくったドラマじゃないのがよいのかな。

ぜひ多くの人に見て欲しい!!

…から、お正月にでも一挙再放送してほしいな

『逃げ恥』みたいに。

頼みますよ~

動画配信サイトも良いけど一番ハードル低いのはテレビで再放送だもの!

願ってます。

※追記:田中さんと笙野さんは結ばれたのか問題への解釈※

いやー驚いた。

お若い…いや幼い世代だからでしょうか。

「結局田中さんと笙野の恋がどうなったのかわからない!」

「二人が結ばれなかったのが残念、続編を!」

とおっしゃる人がいて心底驚きました。

私の解釈だけど…。

田中さんと笙野さんは愛し合ってるんだよ!

結婚はエンディングの時点でしていないけれど、二人は結ばれたんですよ!


と申し上げたい。

クリスマスイベントの時に笙野さんの音楽に乗せて踊る田中さんの幸せで美しい表情を御覧なさい。

笙野さんも田中さんを愛おしむ優しい目をしていましたよね。

俳優さん達があの演技をしたのは両想い設定だからです。

最後の結婚式場面も二人は恋する二人の目線を交わしていました。

笙野さんが

「結婚興味ない」

といってるので入籍(正確には作籍なのだが)はしてないけど恋人同士なんですよ

繰り返し作品で訴えてきたように

「恋・結婚が私(女性)の人生の全てじゃない」

というテーマがあるので主演カップルが熱くキスして終わり~なラストじゃないけれど、男女愛も大切に描いてくれているのよ。

ジブリ作品『紅の豚』だって、ポルコとジーナがどうなったかは恋敵(というか、ダブルヒロイン?)のフィオが

「私とジーナさんの秘密」

と台詞では伏せているけれど、実はその前で

「ジーナさんはますます綺麗になっていく」

と言っているから、ポルコはジーナの元へ帰ってきて二人は結ばれたんですよ、という意味でしょう。

私は子どもの頃わかんなくて、母に説明されて

「わ…あ…

ってなった(笑)。

三好さんが笙野さんに

「笙野くんがもたもたしてるから、サリちゃん行っちゃったよ」

と話すのはフィオが秘密にしたかったのと同じ理由です。

人として好きでもそこは恋敵だから、少しはやってやりたいもの

ハッピーエンドなんだよ~





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映画『ジュディ 虹の彼方に』。

2023年01月24日 | 感想文
【幼きスターは人間ではなく、モノとして酷使された】

昨晩(2023年1月23日)、BSでレネー・ゼルウィガーさま主演映画『ジュディ 虹の彼方に』が放送されていたので録画しつつリアルタイム視聴もしてしまいました。

映画『オズの魔法使い』のドロシー役で幼いながら世界に名立たるスーパースターとなったジュディ・ガーランドさまの肉体も精神もボロボロになってしまった最晩年と、そこに至るまでの主に少女期に受けた

・食べさせてもらえない

・眠らせてもらえない

・休みをもらえない

・恐怖で支配する

・仕事のために薬物投与される

…などなどの“人としてでなくモノとして扱われた”悲しい思い出を交互に描いています。

(あと、はっきり描いてはいないけどセクハラもあったのかな…と示唆があったように感じました)

いやー…重くて悲しくて辛い作品だけど、素晴らしかった。

100%ハッピーエンドと言い切れない、でも救いようのないビターエンドとも言えない結末がすごかった。

ああ、これが人生だ。

これが、歴史だ。

と思って胸がいっぱいになったよ。

以下、ネタバレ配慮せずに言いたい放題しちゃうので

「ネタバレ無理ー!」

な方は読まないでくださいね。

ネタバレの宝庫、ウィキペディアも。
  ↓
※ジュディ 虹の彼方に(Wikipedia)

【芝居も歌もすばらしいレネーさま、そして見事なスタイリング】

『ブリジット・ジョーンズの日記』シリーズのセクシーヒロイン・ブリジット役で有名なレネーさま。

私のイメージはピーターラビットの作者ビアトリクス・ポッターの人生を描いた『ミス・ポター』の主演が一番強くて大好きな俳優さん。

今回もすごかったです。

アカデミー賞はじめ多くの主演女優賞をとったのも納得の、鬼気迫る演技。

病み、苦しみ、悲しみ、そして愛し愛を求めたジュディの心が宿っているようでした。

「歌は吹き替えかもしれないけど、この芝居はそりゃ主演女優賞とりますわ~」

と思って視ていたのだけど、歌もレネーさまご自身で歌っているそうです。

自分に合う音域とはいえ、魂のこもったもらい泣きさせる歌声の素晴らしいこと!

最高です。

実際のジュディ・ガーランドさまはマリリン・モンローと同系統のセクシーな美女に成長していて、レネーさまとは顔立ち体つきはもちろん似合うものが何もかも違う。

それでも彼女にジュディ役をやらせた理由がわかるような神仕事でありました。

また、素晴らしかったのはヘアメイク・スタイリングなど彼女の装いを担当した方々の仕事ぶり。

商品として管理され消耗された果てに身も心もぶっ壊れてしまったジュディは、グロテスクなほど派手で似合わないヘアメイクと服でいかにも

「やばい」

感じ。

これが病み演技をますます際立たせるのですよ。

レネーさまはパーソナルデザイン診断のプロに

「おそらくPDナチュラルさん」

と診断されている。

それくらい飾らないありのままが美しくて似合う人。

それと真逆をいくことで、最晩年の悲劇のスーパースターが見事に演出されていくのだ。

すごいわーやっぱりプロフェッショナルすごいわー。

ほぼラストシーンとなる最後の歌の場面で、はじめてジュディは演じるレネーさまにぴったりの

「飾らない、作りこみすぎないヘアメイク、そしてシンプルなファッション」

で固められます。

それのなんと神々しく美しいことか。

「私を忘れないで」

願いがすーっと届くよね…。

あと、スパンコールかスワロフスキーかラインストーンかわかりませんが、1色でシンプルだけどよくライトで輝く素材を飾った衣装って、ああいうシンプルが似合うスターのためのものなんだなと学びました。

【忘れてはいけない、ゲイカップル(ご夫夫?)の存在】

「あれ?もしかして」

の予想通り、ゲイカップル(もしくはご夫夫)であることがすぐに明かされる男性ファンペアの存在を忘れてはいけません。

「あなたが以前いらしたロンドン公演にも行きたかったけど、不可能だった。

 彼(パートナー)は同性愛の罪で服役させられていたから」

と語る場面でようやくこの話の舞台が1960年代だとわかった私。

(ファッションやホテル、車などけっこう変わってないところも多くて、ビートルズの話が出たときでさえ

 「えっそんな昔?

  それとも冗談??」

 と混乱した)

ほんっとうに最近の話なんですよね、LGBTQが一部とはいえ認められていったのは。

ジュディのこの二人の友情・虐げられた者同士の共感や絆、は物語の宝石みたいに光ります。

LGBTQのシンボルであるレインボー=虹はジュディ・ガーランド、そしてオズの魔法使いからなのだと初めて知りました。

無知で申し訳ない。

ぜったいにぜったいに必要なキャラクターとストーリーだったんですね…。

※ジュディ・ガーランドはなぜゲイの人々から支持され、ゲイ・カルチャーのアイコンになったのか?(U discovermusic.jp)

【ほとんどの人に人権など存在しない時代は終わったのか】

…たくさん言いたい放題書かせていただきましたが、重くて辛いけれど視るべき名作だと思います。

気になった人はぜひぜひみてほしい!

5度も結婚をし、産んだ子どもたちを愛し、世界に愛される一方で人間扱いなどされずに壊されていったスーパースター。

ほんの一部の保護された人々・権力者以外に人権などない時代が長く続いていたんだなあと考えさせられます。

そして、その時代は本当に終わっているのか、と疑問に思う。

彼女のようなスターでなくたって、彼女が受けた仕打ち、耐えた苦しみ悲しみ、痛さ。

あれに全く共感しない人がどれだけいるのだろうと。

辛い作業ですが、この思考を放棄してはいけないと強く思います。

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ドラマ『最高のオバハン中島ハルコ2』。

2022年12月03日 | 感想文
【大地真央さんの美貌、松本まりかさんの可愛さでマイナスポイントを相殺してくるドラマ】

土曜日の夜中にひっそりと放送している『最高のオバハン中島ハルコ2』を視聴しています。

こちらはシーズン1のサイト。
  ↓
※HARUKO WEB(東海テレビ)

シーズン1から1年もせずに2…視聴率の良さはもちろん、東海テレビの郷土愛がなせる業(わざ)でしょうか。

原作は林真理子さんの小説で、あとおそらく製作者たちがゴリゴリの縦社会文化(男社会ともいう)の人たちなので正直近年の更新され続ける倫理観や考えでは

「えっ…ドン引き」

なストーリー展開や台詞もしょっちゅう。

池田理代子さん(『ベルサイユのばら』の作者)はフェミニンな美貌と甘く穏やかな話し方の大先輩レディーですが、それからは想像できないほど全身全霊で伝統的差別構造に真正面からぶつかってきた人。

対して、林真理子さんは淡々と穏やかで中性的な話し方をされるし、けして人にマウントをとらず楽しい気分にさせてくれる抜群のコミュニケーション能力と見せびらかさない知性を武器に、男社会にけして逆らいすぎず戦いすぎないやり方で地位を築いてきた人だと思います。

林さんを悪く言ってるんじゃないですよ。

彼女の戦いだからこそ、特別枠としての地位を得ることができたのだから。

さてドラマ。

もうこのドラマは、大地真央さんの圧倒的な美貌で成り立っているといっていい(笑)。

大地さんはなんと1956年生まれの66才なのだそうだけど…嘘でしょって思う若々しさと美女っぷり。

前時代的すぎる・攻撃的すぎる・自分が好きすぎるヤバイ台詞もキャラクターも

「まあ、大地さんの役ならいっか」

とねじふせてくるから美の力ってすごいなーと思い知らされます

元・宝塚トップスター(月組のトップさんでした。相手役はなんと黒木瞳さん!)であり舞台女優さんでもあるだけあって、佇まいや所作のかっこよくて迫力あること!

大地さんの美を記録する作品としては100点超えて200点かな。

パーソナルデザインのプロいわく、大地さんはPDキュートタイプでPDボーイッシュ優性なタイプだそう。

宝塚時代の男装短髪が似合ってた時代ならそれも納得なのですが、現在は何もかもが似合いすぎて

「PDファッショナブルの間違いでは??」

と混乱しちゃったけど。

シーズン1の初回だったかなあ…いずみさん(松本まりかさん)と出会うイケメンゴリラさん前の場面で着ていたボーイッシュで若々しい衣装が

「お似合いすぎます、素敵すぎます…

だったので、やっぱりプロの審美眼てすごい。

大地さんほどカッコいいのは特別枠としても、実はファッションって大人になるほど似合う幅が広がるのかもしれないな~。

「若いから着れる」

「若いうちは何でも似合う」

って主張する人が多いけど、むしろ大人にななればなるほど似合わせづらかったものが似合うようになるんじゃないの?

さて、お次は松本まりかさんのお話。

ダブル主演?準主役??の松本さんも、大地さんとは違う美と魅力が炸裂しています

現在(2022年)38才なのだそうですが、まーいつまでも少女のように瑞々しく可愛らしい。

シーズン2の初回でハルコさん(大地さん)に

「まーたそんな若作りして」

と言われてヘアアクセを外す場面があったけれど、いやいやとーってもお似合いでした。

松本まりかさんはパーソナルデザイン診断のプロにPDロマンスさんだと予想されいるみたい。

メインPDロマンスのサブPDフェミニン。

たしかに華奢~な体つきなのに肌見せが貧相にならずエロくもならず、どこか神々しさも漂う…。

なのできっとそのプロ予想が正解なのだけど、いずみさん(役名)のキュートファッション・キュートメイクもとってもお似合いです

PDガーリッシュとPDボーイッシュっぽい服が多い気がする…素人考えではございますが。

多分、似合う順上位にキュートがあるタイプの大人PDなのねーまたまた素人考えごめんなさいね。

でも…松本さんとちょっと似ていて童顔でいかにもキュートが似合いそうな同世代の某タレントさん(噂によると彼女はフェミナチュ)は

「この方は若々しくて可愛いから、猫耳やキュートファッションも似合うだろうな」

と思いきや

「…すごい、狂女にしかみえない!」

と視聴者たちが青ざめ、逆に松本さんは

「すごい、二次元みたいに違和感なく可愛い!」

と視聴者たちに喜ばれていたことがあるのでそういうことなんじゃないかと。

松本さんといえば『ホリデイラブ』の里奈に代表される激情型芝居がとっても上手で需要もある感じ。

でも今作ではそれとは全く違うピュア&キュートなコメディエンヌぶりがすーっごく素敵なのです

こういうのも出来るなんて本当に芝居上手さんだな~と惚れ惚れさせられますわ。

というわけで、松本まりかさんの美しさを記録する作品としても◎!です。

大先輩世代には今季のラスボス?役の佐野史郎さんが

「ふ…冬彦さん…!!!

とざわついているらしい。

(佐野さんは昔のヒットドラマで冬彦さんという恐怖のマザコンキャラを怪演し、国民的人気を得たらしい)

なので色んな意味で面白い作品なのは間違い無し!

気になる人はぜひチェックしてみてくださいね~。






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『医者が教える 女体大全』。

2020年09月25日 | 感想文
【スピリチュアル好きの人にも読んでほしい女性の健康本】

こんな本を読んでみました。
  ↓
※医者が教える 女体大全 オトナ女子の不調に効く! 自分のカラダの「取扱説明書」(アマゾンのリンク貼りました)

産婦人科の女医さんが書いた、真面目で淡々とした女性の健康本って感じです。

軽くて読みやすい文体ですが、大事な情報がいっぱいで

「なるほど~」

となること多数でした。

日本人はお医者さんが大好きだといいますが、中には霊感商法と組んでいるのか

「それ、医学的にタブーなことを正しいって流しちゃってない??」

な人も…。

そういうんじゃない普通のお医者さんが書いてくれてます。

生理・婦人科系トラブルといった定番のことから、デリケートゾーンのケア、女性ホルモンにまつわる俗説をバシーンと斬ってくれてたり…。

良かったです

この国は女体を軽く乱雑に扱いながらもタブー視もしてる

「え~…」

な部分を確実に持っている国。

こういう本必要だよ~

あまりネタバレはできませんが、ひとつ書くなら

「生理痛はけっこうヤバイ。

 放置危険」

かな…。

あとは。

昔から思ってたんだけど、スピ系っていうかエセスピ商法って婦人科系疾患を利用しすぎ

私もセッション中に

「おや?

 もしかしてお腹のあたりにトラブルが?」

って視えちゃうことはあるけども、本人の作ったカルマのせいだなんて言いたくないです。

長生きすればするほど病気やトラブルは発生率上がるもの。

女性なら婦人科系が出やすいのは当たり前(女性だから)。

特に商法に使われがちな

「経血コントロール」

「女性性をうんぬん~」

についてもバッチリ言及してくれてます。

全ての女性、女性パートナーを持つ方にオススメですが、一番私がすすめたいのは無邪気であやういスピリチュアル好きの方。

今なら本屋さんに置いてる確率が高いと思うので、ぜひ手にとってみてほしいです。






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映画『アイ・フィール・プリティ!』。

2020年09月17日 | 感想文
※大いにネタバレしてるので、ネタバレ嫌いな人は読まないでください※

【評判どおりの良作】

ちょっと前の深夜に評判の良かったアメリカ映画『I Feel Pletty』=邦題『アイ・フィール・プリティ!人生最高のハプニング』。が放送していたので録画して鑑賞しました。

wikipediaは→コチラ。


ぽっちゃり体型で自信がない主人公が頭を打って、なにも変わってないのに(ここポイント)目が覚めたら

「わ、私、絶世の美女になってるー…!!!!」

と思い込んでしまうというオープニングの作品。

いや~コメディではあるけど、時代の流れをよく考えた感動作でした。

てっきり主人公・レネーが見えている“絶世の美女になった自分の幻”がちゃんと映像として流れるのかと思いきや、それは一度も流れません。

というかレネーは最初からおしゃれ好きな女性なので、ファッションも変わってないんだよね。

変わったのは思い込みだけ。

他者はレネーをそのままの“ぽっちゃりレディー”としてみていて振舞うので、それをどうレネー本人が受け止めることで変わるのか…というのが何度も何度も描かれます。

「それこそが大きな問題なのだ」

と教えてくれる作りになんだよね。

【全て能動的で、自分から取りにいく主人公】

「現代の物語だな~」

と思うのが、レネーが全て能動的で自分から幸せをとりにいっていることです。

これ昔だったら

「全て受動的」

だったと思うんですよ。

王子様に見初められて、大スターになるチャンスに勝手に巻き込まれて~というような。

でも彼女は全然違う。

「自分で」

憧れのオフィス(同じ会社ではある)の受付係に応募し、面接を受け合格する。

相手役となるヒーロー・イーサンにも

「私をナンパしてる…っ!!?」

と勘違いするところから始まってはいるけど、連絡先を教えるのも自分だしデートに誘うのも自分からです。

告白~初体験(二人のな)までも、実に彼女が能動的に動いています。

いや~新時代だなぁ~。

そして、彼女は仕事ができる!

勘違いだけでは信頼は勝ち取れないもんね…実力があるヒロインがいきいきと働くのはとてもカッコいい。

あと、金持ちのイケメン当て馬にせまられながらも彼氏であるイーサンへの想いをつらぬき一線を越えないのが現代だな~って思いました。

浮気者とか二股とかもはや現代では“ダサい”んだもんね。

いいことだわ~。

【「男らしくなくてもいいんだよ」というメッセージである相手役・イーサン】

相手役でありヒーローであるイーサンも現代ならではのキャラクターです。

日本もそうだけど、特にアメリカといえばゴリゴリの男らしさを礼賛してきた歴史のある国。

タフネス!

男らしさ!

強さ!

強くてカッコイイ言葉と強引さで女を落とす!

いきすぎれば暴力性!!

こういう要素があってこそアメリカのヒーローでしたが、イーサンは

「男社会が苦手」

とはっきりセリフがあるくらい、それの真逆をいくキャラ。

口下手で大人しくて自信がなくて、でも誠実で芯の強さがある…前時代では

「ダサい」

「弱い」

の象徴みたいなキャラをこの映画では魅力的に描いています。

彼らしいままで、レネーの明るさと自信にひかれてどんどん素敵になるのです。

【パーフェクトな美女、の生き辛さを描く】

レネーと対比させる美女キャラとしてエイヴリー(創業者の孫娘で痩身の美女かつMBA持ちの努力家)とモデルのお友達がいます。

エイヴリーは英語圏の女優さんにしてはめずらしく甘~く優しい声で

「おお、めずらしい」

と思って聞いてたら

「バカっぽい声がコンプレックス」

という設定のためだったんですね。

あと緊張するとバカっぽい言い間違いを連発してしまうという。

(例:資本金を軍資金と言い間違え)

たった一人、彼女が認めてくれたからレネーは受付係として働けるようになり、プレゼンに意見できるようになるんだよね。

モデルのお友達っていうのは頭を打つ前のレネーに

「一度でいいからあなたみたいな美人になりたい…」

って言われてた優しい美女ですね。

もちろん物語後半でレネーにかかった魔法(自分の体、鏡にうつった姿が絶世の美女に見える)が解けてしまうわけですが、

「もとの姿の私なんかに価値ない」

と“本当は何も変わってないから問題ないのに”自ら築き上げたものを投げ出そうとしてしまう。

「いや、もう一度あの姿に戻れば全てがうまくいくはずだ」

ともがくレネーはあのジム(頭打った場所)でこのお友達に再会し、

「私が彼氏にふられたの」

「私は自尊感情が少ないの」

と思いがけない胸のうちを知ります。

「私には何不自由なく見える美人だって、同じように苦しんでいるんだ」

と知るわけです。

いや~大事な場面だなー。

美人も、自称“美人じゃない”も、同じように頑張って生きてる人間なんだと表現してる場面。

人間として向き合った瞬間だよね。

ところで、舞台となる会社リリー・ルクレアってマリー・クレール(マリ・クレール?)を意識した名前なのかな?

あれは雑誌だけどはるか昔プチプラコスメ作ってたんだよね~ライセンスとって日本の会社が作っていたのでしょうが。

【ぜひ観て欲しい、ラストの演説場面】

ここからはぜひ映画を観てほしいところですが、クライマックスの演説はまさに時代に求められた言葉だと思います。

私達はみんな完璧ですばらしい!というメッセージが綺麗ごとでなく確かな体温をもって描かれていると私は思ったので、実に見終わってすがすがしい気持ちになったよ。

最初から最後まで思わぬ場面で名言が出てくるので油断なりません。

「美人になるのが夢だなんて悲しすぎる」

という言葉を観て

「あー…日本とアメリカはとても似てるといわれるけど、やっぱり日本のほうが前時代の呪縛強いわ~」

と思いました。

日本は権力者であるおじいさん達に人権意識が欠けているので、これは言わせないだろうなぁ。

とにかく、良かったですよ。

時代をしっかり読んで作った作品って感じ。

ただ、どなたかも指摘されていたように

「レネーの笑いは差別的ではないか」

ってのは賛成。

でも2018年ならこんなものじゃないですかね。

【この物語が日本ではまず作れない理由】

この映画、日本語吹き替え版ではスーパースター・渡辺直美さんがレネーの声を担当されたそうです。

途中でレネーが見事なダンスを披露するところもあるので

「日本版だったら渡辺直美さんに演じてもらいたいなぁ」

と思ったものです。

でもねー…この物語は、2020年の日本を舞台にしてもまず作れないだろうね。

だってさ。

レネーが受付係の面接に辿りつけたのって、

「アメリカの履歴書には写真をはらせない」

からでしょ?

日本は写真ぜったいつけさせるよね、花形職といわれるものはなおさら。

そして、レネーが採用されたのはたった一人エイヴリーが気に入ってくれたからだった。

でも、採用に決定権をもつような要職に日本の会社はまず女性がいない。

「そんなバカな」

と思った若きレディース&ジェントルメンはこれでも読んでくださいませ。
  ↓
※世界における日本の男女共同参画 ~ジェンダー・ギャップ(男女平等)指数2020~


まあ、現実がこうであってもです。

この作品に

「いい」

と思う人がいるなら、日本の未来も希望があるんじゃないかなって私は考えてます。

世界は変わってる。

自分はどうか。

コメディーだけど、ある種リトマス試験紙みたいな作品だと思う。

おすすめ~。





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