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鳥まり、参る!

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思い出のリジー。

2022年04月03日 | シリアス
【人間扱い、ってどういうこと?】

※個人の特定を避けるためフェイクを入れて書いています※

ちょっと昨日の記事ともつながるかな?というお話です。

・「そんなの存在しない」にSay Goodbye.

大学時代のバイト先での友達、の友達にエリザベス女王と同じ名前の女の子がいた。

「私のことは、気軽にリジーって呼んで」

と彼女はどんな人にも言っていたけど、実際に彼女が他者から使われる呼称は

「ハーフの子」

「ハーフの人」

「ハーフ女」

ばかりだった。

友達とリジーは英語教育が盛んな某名門大学の生徒だった。

友達はご両親共に日本人だけど英語圏の国々で高校卒業まで過ごしたのでバイリンガル。

一方のリジーは日本と英語圏の国とを半分ずつくらい過ごして日本の大学に入ったという。

二人が2年生までを過ごすキャンパスと3~4年生を過ごすキャンパスの間の駅にあるカフェで、なぜか私もまぜてもらって話を聞いた。

日本で育つと英語コンプレックスのせいか英語圏は理想化して夢見てしまいがちだけど、現実を知ってる二人の感想は違った。

(以下、友達=友、リジー=リ、私=私)

友「私は…特にアメリカでは街でも学校でもめちゃくちゃ差別されたから、あそこが自由と平等と博愛の国だとは思わない」

私「自由と平等と博愛ってフランスじゃないんだ?」

友「高校がフランス系の学校だったの!

  とにかく、私は英語使って色んな国と仕事はしたいけど、日本で暮らして生きていきたいし、彼氏もぜったい日本人がいい!」

リ「貴女がそう考えるようになるのはわかるよ。

  私もちゃんと英語で話してるのに

  「××(差別用語)、ちゃんと英語で話してみろよ」

  って何度も言われて屈辱だった。

  「あんたみたいなブス、日本じゃなきゃぜったい可愛いなんて言ってもらえない」

  「ハーフなんて言われて日本で調子に乗ってたんだろうけど、お前はブスだし日本人」

  とも言われた」

私「ひどすぎる…」

友「ハーフって確かに異常に尊ばれる気がする」

リ「うーん…。

  日本でハーフで生きる、って。

  得したなって思ったこと、嬉しいなって思ったこともあるっちゃある。

  無いとは言わない。

  でも…。

  なんで英語喋れないの、イギリスのことなんにも知らないの、って言われるのはすごく辛くて屈辱的だったよ、子どもの頃から。

  ハーフだから浴衣が似合わないねって言われて、ハーフだからブレザーの制服が似合うねって言われた。

  ハーフなのに茶道部なんか入りたいんだね、ハーフなのに英語のテスト1位取れないんだね、とかも。

  日本でハーフだから可愛いって言われて、日本を出たらお前はブスの日本人だって言われて。

  なんていうか…。

  私はちゃんと私として見られたいし、扱われたい。

  リジーは浴衣が似合わない、リジーはテストで何位って言われたらまだマシなの。

  ハーフとか××(差別用語)って言われると私が私じゃなくなって消えてく気がする。

  友達と家族以外には私はいつまでも日本ではハーフ女で外国では日本人女なのかなって嫌になる。

  なんだろう…私は私として生きてるのに、私が空っぽにされているような、そんな気がするんだよ」

私「二人みたいに美人で優秀な子がそんなに苦労するなんてねえ…」(←これもまた差別だが、当時はこう言った。私も洗脳されてて美人じゃなくて優秀じゃない人=自分。はひどい目にあって仕方ないと思わされていたのだ)

リ「貴女は純日本人だから日本では生きやすいかもしれないけど、日本に差別や意地悪がないわけじゃないから彼氏選びは慎重にねって言いたかったんだ。

  自分語りしまくってごめん」

…。

とまあ、こんなリジー達との思い出がある。

当事者でない私が語る限り、リジー達の苦難は言葉から想像するしかない。

のだけど、確かに今思い出して見ると日本に多い

「ハーフの人へのチヤホヤや差別」

って特殊だし、本人達に失礼なことしてるよな~と思う。

チヤホヤっても、ハーフという肩書き?属性?を利用したいからおもねてるだけな気もしますしね。

美形さんや肩書き強いさんにも起こることだけど、彼ら・彼女らよりも根幹に関わることでそれをやっているのでまた複雑なような。

「ハーフ」

という言葉が色んな遠慮を無くして態度も言葉もズケズケになる気がしますね。

本人たちに自覚があるかどうかはともかく、日本におけるマジョリティ(多数派)である日本生まれ日本育ち、ゆえの傲慢もありそう。

優遇されてるというよりは、ハーフと呼ばれる人たちが経験してる

「嫌だなあ」

を我々は知らないし、聞かされても

「そんなのあるんだ~」

と他人事でいられる。

差別の構造だよね、これも。

その人と関わったり言葉を発する時はリジーが言うように

「リジーは○○」

とちゃんと本人を見ないといけないのでしょう。

上げても下げてもその人自身じゃない何かを通して扱う限りそれは人間扱いじゃないよね。

あらゆる差別に通じることだけど。

「女だから~」

「庶民だから~」

等々。

もちろん刷り込まれた無意識の差別にも自覚的にならなくてはいけないね。

「ハーフだから○○」

と言ったり扱うことがいいことで本人達は嫌がってないのだと、多くの日本人は思い込んでいる気がします。

むしろいいことしてやったくらい考えてそうです。

って考えると、そもそも基礎の基礎である人権教育がやっぱり足りてない気がする。

人間扱いしてないってどういうことなのか、それをしないための基礎教育が抜けている。

みんなが日々被害者になり加害者になり、不幸になる。

綺麗ごと語るよりやってはいけないことを知ることが重要なのかもしれません。


…あっ。

せっかくなのでこれも書いておこう。

思い出したから必要なのでしょう。

リジーには1個上だか2個上のお兄さんがいて、お兄さんは全寮制の日本の学校にいたためずーっと日本メインで生きていたんだそうだ。

で、そのお兄さんは先生に

「貴方は傲慢すぎます!

 日本から出たことがない白人と日本人の間に生まれた男の子は一番タチが悪い!!!

 たくさん見てきたけど、その中でもあなたは一番傲慢です!」

と言われたという。

字面だけ見るとこれこそひどい言葉じゃない?と私は思ったけれど妹であるリジーの考えは違った。

「私はむしろ先生の言葉に納得するんだよね。

 兄は腕力も強いし勉強も出来るから学校での地位が高かったの。

 日本人の子たちは、女の私には嫌味も言うけど男の兄には嫌味は言わないで媚びへつらってばっかりだった。

 陰口くらいは言われてたかもしれないけど兄は単純だからそんなの気付かないだろうし。

 そんな子が日本でハーフとして生きるって根性曲がると私は思うし、実際兄は本当に自分勝手で想像力がない。

 私がこんなひどい目にあったって言っても

 俺はハーフかっけー!って言われて嬉しいけど?

 お前が弱いからいけないんだろ!

 利用して人気者になるくらいの根性を見せろ!

 って言った。

 いつかどこかで罰当たってほしい」

あら~…

お兄さまの言葉には強者の理論とウィークネスフォビア(弱さ嫌悪)を感じるな…日本に強い文化のひとつ。








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