【証明することは誰にでもできないし】
暑い夏に怪談話をして楽しむ風習を真似して、ガチスピリチュアルな前世話を書こうと思います。
「こんな夢見た~」
くらいの感覚で軽く読んでくだされば嬉しいです。
苦手な方は読まないでね。
はじめにいっておきますと、私の前世物語はまったく華やかさやカッコよさがないです。
この記事のタイトルに“女帝”ってありますけど、私が女帝だったわけじゃないので。
~前前前世か前前前前前前前世か知らないけども~
むかーしむかしのとある転生のとき、私はとある小国の王宮(正確にいえばこれじゃないけど)に使える女子だった。
美貌も知性も強力な後ろ盾もない私は、
「まあ王宮に入ってもいい家柄の間の抜けた女の子」
で、私みたいな子はたくさんいて、現代の感覚だと
「そんなもん仕事じゃないだろ」
と思うごくごく単純な作業を2、3おおせつかっていて、来る日も来る日もそれをせっせとやっていた。
この王宮には後に
「残酷で恐ろしい女帝」
になるお姫さまがいた。
なんでこんな言い方するかというと、彼女が女帝になるよりずっと前に私(この転生)は死んでしまったからです。
姫時代の彼女も知性や黒魔術を駆使して色々やっていたらしく、それを知る人には心底恐れられていた。
「姫さま(こんな呼び方はしなかったけど)は恐ろしい方じゃ」
「あやかしの術を覚えられたとか…」
たくさんいる小間使い女子の中で、私はなぜかこのお姫さまに良くしてもらっていた。
貴重なお菓子を
「そんなに好きならお前にあげるわ」
とプレゼントしてもらい、
「お姫さまがくださった!
みんなで食べよ~!」
と仲間に言えば
「おそろしい、ぜったいに毒が入ってるわよ」
と言われたりしたが、入ってなかった。
(初回以降は仲間ももらったお菓子を食べるようになった)
ミスをしてもお姫さま自らかばってくれたり、そのうちいい香りのするお湯(お茶じゃなかった気がする)を一緒に飲みながらお姫さまとおしゃべりしたりして、友達代わりみたいなこともした感じ。
深い話は多分しなかったけれど、若く可愛らしく、そして頭のいい彼女がなにかとても辛い思いをしているのは当時の私にもよくわかった。
彼女(姫君)は、自分の父親も、結婚させられた夫のことも大嫌いだった。
父親は強欲だしケダモノみたいに好色で、彼女の才覚を気に留めることもなく、とある“穴埋め”のために娘全員の嫁ぎ先を決めた。
夫は物静かで控えめな男…に、仕える私たちには見えたけど、妻に、特に彼女=後の女帝。にどうなのかは知るよしもない。
とにかく、彼女は幸せなコミュニケーションなど彼との間には望めなかった。
父親も夫も大嫌いだ、自分をめぐるなにもかもが嫌だ…そんな気持ちと、持て余したエネルギーが野心と結びついて当時流行っていた黒魔術や陰謀策略に彼女は未来をかけるようになったらしい。
「○○ちゃん、おかわいそうに…」
これが私が彼女(姫、のちの女帝)に抱く全ての想いだ。
当時としては誰よりも良い生活を彼女はたしかにしていただろう。
衣食住、すべて国随一の贅沢をしていただろう。
でも彼女は孤独だった。
復讐しても、出世しても、栄光を奪っても、心は晴れなかったと思う。
この転生の私は早くに死んだ、と書いた。
多分ありふれた死だっただろう、それこそ流行り病とか。
神聖な王宮で死はゆるされないから、きっと王宮から出て死んだのだと思う。
病もけがれだから、尊い身分の姫君は数少ない“恐ろしくも残酷でもない自分を見せられる相手”である私を見送ることさえゆるされなかっただろう。
「○○ちゃん、かわいそうだな」
そう思いながら私は王宮を退出したのかもしれない。
“友達のような侍女を失う”ことがかわいそうなんじゃありません。
この、優しさや愛や純粋な楽しみなど存在しない王宮で彼女は生きていかなきゃならない、それがかわいそうだった。
死を目前にすれば、本当に身分なんか関係なくなるからね~。
いま、心から思う。
友達。
純粋な楽しみ。
安全で平和な家庭。
そして仲良しな愛し合うパートナーシップ。
そんなもの存在しない、存在できるわけない過酷な時代はたしかにあったのだ。
…そんな、前世。
銀座の街を歩いていると、なぜか彼女のことを思うことがある。
「○○ちゃん、現代に生まれられたらよかったのになぁ。
知性をいかしてバリバリ仕事して、お金稼いで。
銀座で一緒に買い物して、美味しいもの食べて、たまには一緒に宝塚観て。
そしたら楽しかっただろうになぁ」
って。
好きな仕事をしてる時に見つけた気が合う男性と恋したり結婚したりして、楽しく会話できたらどんなに幸せだっただろう。
女帝として、業を作ることもなかっただろうに。
「その前世を知る意味は?」
って問われたらまあ特にないんだけど、スーパースターやセレブリティーをうらやましく思わないのは、なんとなく彼女の苦悩を察していた前世由来かもしれません。
マイナス面ばっかり想像できちゃう。
あと、どんなにその時代随一の豊かさを集めた王宮でも毎日住んでたら“ただの仕事場”だなと思う。
ロイヤルファミリーには“住居”だろうし。
高級なお食事にはそこまで執着がないのに高級茶葉やお菓子はけっこう好きなのがこれ由来だとこじつけできなくもない。
というわけで、ガチスピ前世話でした~。
あ、あと豊かな人からおこぼれにあずかれやすいのも今の私と同じかも(笑)。
最近もお菓子をたくさんいただきました。
ありがたや~。
【ここから追記】
「自分が気付いてないだけで、実は死んだの女帝にこっそり薬盛られてたせいなんじゃないの?」
と言われた(笑)。
あの人ならありうるね~(笑)。
と思いました。
でも全然恨みとかひどい!って気持ちわかないんだよ。
というのはやっぱり、あの時代王宮には姫(のちの女帝)の比じゃない嫌~な人たちがたくさんいたんだろうなぁと思うわけです。
コモノほど嫌がらせは盛大だしねぇ。
○○ちゃんはエカテリーナ(ロシアのエカテリーナ2世)やテレジアお母様(マリー・アントワネットのお母さん、マリア・テレジア)ほど大物じゃないと思ってましたが、けっこう賢い人だったのかもしれない。
王宮のエライ人あるあるな嫌がらせ合戦の中、○○ちゃんに気に入られてたおかげで快適に働けるし、美味しいお菓子もらえるし、綺麗な部屋(姫の住まい)で美味しいお菓子やらいい香りのお茶(お湯?)やらいただけるし…ってことを思えば
「まあ、拷問されたわけでもなくあっさり死ねるから全然マシかな」
ってところなんでしょうね~。
時代変われば…価値観変わるね。
後に、女帝の夢を見たぞ。
↓
・そういえば電波な夢を見た。
暑い夏に怪談話をして楽しむ風習を真似して、ガチスピリチュアルな前世話を書こうと思います。
「こんな夢見た~」
くらいの感覚で軽く読んでくだされば嬉しいです。
苦手な方は読まないでね。
はじめにいっておきますと、私の前世物語はまったく華やかさやカッコよさがないです。
この記事のタイトルに“女帝”ってありますけど、私が女帝だったわけじゃないので。
~前前前世か前前前前前前前世か知らないけども~
むかーしむかしのとある転生のとき、私はとある小国の王宮(正確にいえばこれじゃないけど)に使える女子だった。
美貌も知性も強力な後ろ盾もない私は、
「まあ王宮に入ってもいい家柄の間の抜けた女の子」
で、私みたいな子はたくさんいて、現代の感覚だと
「そんなもん仕事じゃないだろ」
と思うごくごく単純な作業を2、3おおせつかっていて、来る日も来る日もそれをせっせとやっていた。
この王宮には後に
「残酷で恐ろしい女帝」
になるお姫さまがいた。
なんでこんな言い方するかというと、彼女が女帝になるよりずっと前に私(この転生)は死んでしまったからです。
姫時代の彼女も知性や黒魔術を駆使して色々やっていたらしく、それを知る人には心底恐れられていた。
「姫さま(こんな呼び方はしなかったけど)は恐ろしい方じゃ」
「あやかしの術を覚えられたとか…」
たくさんいる小間使い女子の中で、私はなぜかこのお姫さまに良くしてもらっていた。
貴重なお菓子を
「そんなに好きならお前にあげるわ」
とプレゼントしてもらい、
「お姫さまがくださった!
みんなで食べよ~!」
と仲間に言えば
「おそろしい、ぜったいに毒が入ってるわよ」
と言われたりしたが、入ってなかった。
(初回以降は仲間ももらったお菓子を食べるようになった)
ミスをしてもお姫さま自らかばってくれたり、そのうちいい香りのするお湯(お茶じゃなかった気がする)を一緒に飲みながらお姫さまとおしゃべりしたりして、友達代わりみたいなこともした感じ。
深い話は多分しなかったけれど、若く可愛らしく、そして頭のいい彼女がなにかとても辛い思いをしているのは当時の私にもよくわかった。
彼女(姫君)は、自分の父親も、結婚させられた夫のことも大嫌いだった。
父親は強欲だしケダモノみたいに好色で、彼女の才覚を気に留めることもなく、とある“穴埋め”のために娘全員の嫁ぎ先を決めた。
夫は物静かで控えめな男…に、仕える私たちには見えたけど、妻に、特に彼女=後の女帝。にどうなのかは知るよしもない。
とにかく、彼女は幸せなコミュニケーションなど彼との間には望めなかった。
父親も夫も大嫌いだ、自分をめぐるなにもかもが嫌だ…そんな気持ちと、持て余したエネルギーが野心と結びついて当時流行っていた黒魔術や陰謀策略に彼女は未来をかけるようになったらしい。
「○○ちゃん、おかわいそうに…」
これが私が彼女(姫、のちの女帝)に抱く全ての想いだ。
当時としては誰よりも良い生活を彼女はたしかにしていただろう。
衣食住、すべて国随一の贅沢をしていただろう。
でも彼女は孤独だった。
復讐しても、出世しても、栄光を奪っても、心は晴れなかったと思う。
この転生の私は早くに死んだ、と書いた。
多分ありふれた死だっただろう、それこそ流行り病とか。
神聖な王宮で死はゆるされないから、きっと王宮から出て死んだのだと思う。
病もけがれだから、尊い身分の姫君は数少ない“恐ろしくも残酷でもない自分を見せられる相手”である私を見送ることさえゆるされなかっただろう。
「○○ちゃん、かわいそうだな」
そう思いながら私は王宮を退出したのかもしれない。
“友達のような侍女を失う”ことがかわいそうなんじゃありません。
この、優しさや愛や純粋な楽しみなど存在しない王宮で彼女は生きていかなきゃならない、それがかわいそうだった。
死を目前にすれば、本当に身分なんか関係なくなるからね~。
いま、心から思う。
友達。
純粋な楽しみ。
安全で平和な家庭。
そして仲良しな愛し合うパートナーシップ。
そんなもの存在しない、存在できるわけない過酷な時代はたしかにあったのだ。
…そんな、前世。
銀座の街を歩いていると、なぜか彼女のことを思うことがある。
「○○ちゃん、現代に生まれられたらよかったのになぁ。
知性をいかしてバリバリ仕事して、お金稼いで。
銀座で一緒に買い物して、美味しいもの食べて、たまには一緒に宝塚観て。
そしたら楽しかっただろうになぁ」
って。
好きな仕事をしてる時に見つけた気が合う男性と恋したり結婚したりして、楽しく会話できたらどんなに幸せだっただろう。
女帝として、業を作ることもなかっただろうに。
「その前世を知る意味は?」
って問われたらまあ特にないんだけど、スーパースターやセレブリティーをうらやましく思わないのは、なんとなく彼女の苦悩を察していた前世由来かもしれません。
マイナス面ばっかり想像できちゃう。
あと、どんなにその時代随一の豊かさを集めた王宮でも毎日住んでたら“ただの仕事場”だなと思う。
ロイヤルファミリーには“住居”だろうし。
高級なお食事にはそこまで執着がないのに高級茶葉やお菓子はけっこう好きなのがこれ由来だとこじつけできなくもない。
というわけで、ガチスピ前世話でした~。
あ、あと豊かな人からおこぼれにあずかれやすいのも今の私と同じかも(笑)。
最近もお菓子をたくさんいただきました。
ありがたや~。
【ここから追記】
「自分が気付いてないだけで、実は死んだの女帝にこっそり薬盛られてたせいなんじゃないの?」
と言われた(笑)。
あの人ならありうるね~(笑)。
と思いました。
でも全然恨みとかひどい!って気持ちわかないんだよ。
というのはやっぱり、あの時代王宮には姫(のちの女帝)の比じゃない嫌~な人たちがたくさんいたんだろうなぁと思うわけです。
コモノほど嫌がらせは盛大だしねぇ。
○○ちゃんはエカテリーナ(ロシアのエカテリーナ2世)やテレジアお母様(マリー・アントワネットのお母さん、マリア・テレジア)ほど大物じゃないと思ってましたが、けっこう賢い人だったのかもしれない。
王宮のエライ人あるあるな嫌がらせ合戦の中、○○ちゃんに気に入られてたおかげで快適に働けるし、美味しいお菓子もらえるし、綺麗な部屋(姫の住まい)で美味しいお菓子やらいい香りのお茶(お湯?)やらいただけるし…ってことを思えば
「まあ、拷問されたわけでもなくあっさり死ねるから全然マシかな」
ってところなんでしょうね~。
時代変われば…価値観変わるね。
後に、女帝の夢を見たぞ。
↓
・そういえば電波な夢を見た。