『そぞろ歩き韓国』から『四季折々』に 

東京近郊を散歩した折々の写真とたまに俳句。

読書感想44  緋色の囁き

2013-01-02 00:56:36 | 小説(日本)

 


 

著者      綾辻行人<o:p></o:p>

 

生年      1960<o:p></o:p>

 

出身地     京都府京都市<o:p></o:p>

 

受賞歴     1992年「時計館の殺人」で第45回日本推理作家協会賞(長編部門)受賞<o:p></o:p>

 

「緋色の囁き」 1992年祥伝社ノン・ノベルで初版<o:p></o:p>

 

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あらすじ<o:p></o:p>

 

 養父母と暮らしていた和泉冴子(いずみさえこ)は突然現れた伯母、宗像千代(むなかたちよ)に引き取られ、宗像家が経営する聖真女学園高等学校に転校し、寮に入る。全寮制で一学年一クラスのお嬢様学校である聖真女学園高等学校は、規則ずくめで厳罰主義の学校だ。冴子は学級委員長の城崎綾とその取り巻きの少女たちの雅な言葉遣いと陰気なクラスに驚愕し、同室の高取恵に対するクラス中の敵意を感じる。恵は冴子に自分とは親しくしないほうがいい、自分は魔女だからと話す。そして深夜寮内の開かずの間で高取恵の焼死体が発見される。そして次に同室になった城崎綾の取り巻きの少女も殺され、冴子を厄病神と罵った城崎綾の別の取り巻きも殺される。冴子は幼いころの記憶がなく、生理の始まりと共に赤い血にまみれる悪夢にうなされ、夢遊状態になる。もしかしたら自分が殺したのかもしれない。自信のない冴子にクラス中の敵意が向けられていく。

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感想<o:p></o:p>

 

 記憶を失っている得体のしれない自分と、異常な学校、異常なクラスメート、開かずの間の伝説、宗像家の秘密などがいくつもの糸のように絡み合っている。こうした中で主人公の真相解明への必死の想いが伝わってくる。犯人が暴かれたときにすべての謎が解明される。単に謎解きの推理小説ではなく、人の感情や心理がよく描かれている。しかし、連続殺人の犯行の引き金を生理不順にするのは無理があるのではないだろうか。

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わがまま評価(5点満点)<o:p></o:p>

 

謎解きの難度 :☆☆☆☆<o:p></o:p>

 

人物造型度  :☆☆☆☆<o:p></o:p>

 

物語の面白さ :☆☆☆☆<o:p></o:p>

 

長さ     :☆☆☆☆<o:p></o:p>

 

読みやすさ  :☆☆☆☆<o:p></o:p>