『そぞろ歩き韓国』から『四季折々』に 

東京近郊を散歩した折々の写真とたまに俳句。

読書感想49  眼を開く

2013-01-20 21:36:15 | 小説(日本)

 

 

著者     :マイクル・Z・リューイン<o:p></o:p>

 

生年     :1942<o:p></o:p>

 

出身地    :アメリカ合衆国マサチューセッツ州<o:p></o:p>

 

        スプリングフィールド<o:p></o:p>

 

出版年    :2004<o:p></o:p>

 

翻訳出版年  :2006<o:p></o:p>

 

翻訳出版社  :早川書房<o:p></o:p>

 

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感想<o:p></o:p>

 

 これは著者の代表作である「私立探偵アルバート・サムスン」シリーズの中の一冊である。<o:p></o:p>

 

 私立探偵としての免許を停止されたアルバートは、母のもとに身を寄せている。軽食屋を経営している母ポジーの家の一部に探偵事務所も間借りしている。離婚した妻の下でヨーローパで成長した娘のサムも転がり込んできて、ポジーの店の手伝いをしている。そこに朗報が届く。アルバートの免許の再発行が認められたのだ。さっそく私立探偵としての仕事を再開したアルバートの下に新しい仕事の依頼が入る。それは親友のミラー警部が逮捕した連続殺人事件の容疑者の弁護士からだった。警察が容疑者ロニー・ウィリガーを逮捕するときに、容疑者についての情報提供者がいた。情報どおりロニーの寝室から連続殺人の被害者の品物が入った箱が見つかり、ロニーは逮捕された。情報提供者は犯罪撲滅を目的とするNGOから10万ドルの賞金を受け取ることになっている。容疑者ロニーの無罪を主張するために、警察の捜査の瑕疵を調べてくれというのが依頼内容だ。アルバートはインディアナポリス警察の中のミラー警部に電話するが、電話しないでくれと言われる。ミラー警部は10万ドルの賞金を情報提供者と山分けしようとしたという嫌疑がかけられていたのだ。ロニーの逮捕直前に警察は5名の容疑者をリストアップしていたが、ロニーの逮捕によって他の容疑者の調査は中断された・・・<o:p></o:p>

 

 ミステリーとしては連続殺人事件の犯人は誰かという謎を追うことになる。一方、人物の相互関係や会話のやりとりにユーモアがあってミステリー以上にそちらに関心が向いてしまう。。アルバートがまだ未練のある元ガールフレンドと結婚した警部補とのやりとりとか、見かねた娘のサムが父親にガールフレンドを紹介するとか、デートの相手が手に持っているもの(箸かホークか)でわかるとか。アルバートの会話はほとんどジョークで、その中に少し大事なことを含めている。雰囲気はホームドラマのようで、ミステリーの緊迫感は乏しい。最後も肩すかしにあったような結末になっている。面白くて笑わせる物語だ。<o:p></o:p>

 

2013112日読了)<o:p></o:p>

 

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わがまま評価(5点満点)<o:p></o:p>

 

ミステリー度   :☆☆☆<o:p></o:p>

 

面白さ      :☆☆☆<o:p></o:p>

 

人物造型度    :☆☆☆<o:p></o:p>

 

会話       :☆☆☆☆<o:p></o:p>

 

文化的雰囲気   :☆☆☆<o:p></o:p>

 

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