『そぞろ歩き韓国』から『四季折々』に 

東京近郊を散歩した折々の写真とたまに俳句。

四季折々174  津久井湖城山公園6 

2013-10-11 13:46:37 | まち歩き

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パークセンター。

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研修棟(お休み処)。

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根小屋地区なので広々している。

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酔芙蓉。

名前の由来は朝は純白で午後薄い紅色に変わり、夕方には紅色になる様子が酒に酔ったようということからだそうだ。

花言葉は繊細な美、淑やかな恋人。
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エゴノキの実がたくさん。

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恐らく万両(?)。

花言葉は徳のある人、陰徳、寿ぎ、固い誓い。

城山に登るために、パークセンターのある根小屋地区の入口から入る。

津久井城は現在城山と呼ばれる山にあった山城だと言う。山城なので城主の館や家臣の家は山麓に置き、それが根小屋と呼ばれた。津久井城は根小屋式山城だった。現在は関東でも屈指の城跡だそうだ。

初めての築城は鎌倉時代の三浦氏の一族津久井氏による。戦国時代に北条氏の有力支城で内藤氏が治めていたが、豊臣秀吉の小田原攻めで津久井城も徳川勢の本多忠勝らに攻められ落城したと伝わっている。その後江戸時代の初期に廃城になった。

兵どもの夢の跡は今はどうなっているのだろうか。

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翻訳  朴ワンソの「裸木」42

2013-10-11 12:39:40 | 翻訳

 

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翻訳  朴ワンソの「裸木」42<o:p></o:p>

 

131頁1行目~134頁最終行目<o:p></o:p>

 

 チンイ兄さんは煙草を1本抜くと火を点けて柔らかく吐き出した。健康できれいな指の間から煙草の青い煙を細く出した。わけもなく贅沢な雰囲気だった。<o:p></o:p>

 

 美味しいものだけを選り分けて食べて、上品な考えしかしないような本家の高貴な長孫に、母はキムチ汁を食べさせたのだ。そうでなければテンジャンにキムチを刻んでいれたチゲを食べさせたのだろうか。とにかく御膳を受け取ったチンイ兄さんの顔を見られずに恨んだけれど,彼に良くも<o:p></o:p>

 

悪くもキムチ汁を食べさせたという思いは、大声で笑いだしたくなるほど痛快だった。<o:p></o:p>

 

「夕食を持ってこようか」<o:p></o:p>

 

 母が障子を半分開けて尋ねた。<o:p></o:p>

 

「ええ、ねえ、お兄さんに何を出したの」<o:p></o:p>

 

「ううん、食べて来たと言っていたで」<o:p></o:p>

 

 母は気乗り薄に抑揚なく言って、ぼさっと障子を閉めた。<o:p></o:p>

 

「お母さん、私もちょっと夕食を食べてきたの。うっかり忘れていたわ」<o:p></o:p>

 

 私は彼の前でキムチ汁をずるずる食べるのが嫌で、慌てて<o:p></o:p>

 

夕食を取り消した。<o:p></o:p>

 

「夕食を食べたことを忘れたのか?」<o:p></o:p>

 

 彼が煙草をもみ消しながら、一言言った。私にはそれがきつい皮肉に聞こえたが、どうすることもできなかった。<o:p></o:p>

 

 彼にキムチ汁を食べさせなかったと思えば思うほど残念だった。そのために腹をすかせなければならないことも、ちょっと残念だったけれど、美味しいものに満たされているように、脂っこい彼の前でキムチ汁を飲まなければならない侮辱に耐えるよりははるかにましではないか。<o:p></o:p>

 

 しかしキムチ汁を拒んでしまっても、やはり彼の前ではみすぼらしくぎこちないのはどうしようもなかった。私はいつのまにか下座の下士ぐらいに及び腰でみすぼらしく座っていた。<o:p></o:p>

 

「このままこうして過ごす覚悟なのか? 実はお前を無理にでも引きずって来いと命令されてきたんだけど…」<o:p></o:p>

 

 彼は口の端で少し笑った。<o:p></o:p>

 

「そうはいかないわよ」<o:p></o:p>

 

 私は彼をまっすぐ見ながら少し挑戦的に言い放った。<o:p></o:p>

 

「そんなに怖がることはない」<o:p></o:p>

 

「誰が怖がりますか。 お兄さんは誰でもお兄さんの前で震えると考える癖まで昔のままですね」<o:p></o:p>

 

「お前も昔のままだな」<o:p></o:p>

 

 彼はまた口の端で少し笑った。<o:p></o:p>

 

「伯父さんは家長を失った分家の世話を当然の義務と考えているよ。それで、やはり義務を等閑にしたという非難を、後日親戚や親しい知人から聞くかもしれないと、心配なんだ。それで、マリに手紙を書かせて、また僕も送っているんだ。僕は父の偽善をよく知っている」<o:p></o:p>

 

「何のために私にそんなことを言うの」<o:p></o:p>

 

「お前がとても冷淡だから。僕が来たのもそんな偽善のゼスチャーで受け取っているようだね。僕は自分の意志で来たんだ。少しぐらいはお前にも会いたいし、この古家も気がかりだったから」<o:p></o:p>

 

 彼はさっきよりもっと穏やかに笑って見えた。<o:p></o:p>

 

「後生だから伯父さんもお兄さんも私達に関心を持たないでください。どうにかこうにか生きられるでしょう」<o:p></o:p>

 

「そうはいかないよ。伯父さんはナンイが踊りに熱中して、ミンイが女の問題でいざこざを起こしても平静だ。ただ気がかりなのはソウルの分家のことだけなんだよ。口から出る気がかりのことだよ。一家親戚に見せるために、宣伝用の気がかりが最近徐々に増えているので、心苦しいばかりだよ。実際、僕たちを知っている人は、僕たちがお前たちに世話になったことをよく知っているから、父の苦衷も理解できるじゃないか? キョンア」<o:p></o:p>

 

 彼は一体全体何を暴露しようというのかと、ぎくっと怖気づいたけれど、幸いに彼は別の思いにふけっているように、その問題はうやむやに持ち越して、ふうっと独り言のようにしゃべった。<o:p></o:p>

 

「それでも徒労、無駄骨を折っただけ」<o:p></o:p>

 

「ええ、そうであれば。私は行かないつもりですから」<o:p></o:p>

 

「そんな意味ではないよ。父の他人に見せるための挨拶の見栄や誠意を省いても、無関係だという意味だ。お前が生活苦で西洋人相手の娼婦になったとしても、後日親戚が僕達を非難することもないはずで、僕達の体面に影響を与えるはずもないし…戦争が終われば人々はもっと自分のことに忙しいし、もっと利己的なことが力を持ってくるだろうし」<o:p></o:p>

 

 私はめんくらったまま、冷笑で歪んだ彼の口元だけを見ていた。<o:p></o:p>

 

「家族という概念もちょっと縮小されるだろう。姪の面倒を見ないことをそしる男は誰もいないだろう。大家族制度の戸主の権威どころか、恐らく人々は自分自身も収拾できなくなるはずだから」<o:p></o:p>

 

 彼は一人で思いとおり喋りまくり、再び煙草を一本抜いて火をつけた。キラキラ輝いていた彼の目に煙草の煙のせいなのか、一筋の憂いが漂った。彼は私に少し残酷な言葉をかけたわけなので、却って自分の側で元気を失くしていた。しばらくして、ぼうっとしたような視線を私に                                                                                                                                                                                         向けると、<o:p></o:p>

 

「恐らく将来の若者は血縁も因習の束縛も破るので、もう少し対話して自分の問題を自分が責任を負うから、勇敢で誠実になるだろう。若者に相応しい社会になるだろう」<o:p></o:p>

 

 彼は今ふと自分の問題を考えて、自分の話をしているようだった。単に女の家の家柄が低いという理由だけで、両親の頑強な反対で、初恋を遂げることが出来ず、今まで独身で耐えている自分の問題を。<o:p></o:p>

 

 しかし彼が今単純な回想をしているのか、深い回想に浸っているのかまで、彼の表情からはわからなかった。吸煙が終ると、私が錯覚した憂いもすっきりと消えて、やはり目は冷たく顔はすきがなく、ハンサムな以外はどんな表情もなかった。<o:p></o:p>

 

 この冷たく淡々とした男に痕跡を残せた女は、大体どんな女だったかとふと気がかりになったけれど、彼は誰の気がかりも受け入れないような気がして、依然として冷たく淡々としていた。彼が備えている品位や威厳も品性として身につけているよりは、その内に自分を深く閉じ込めているという表現がふさわしかった。<o:p></o:p>

 

 私はようやく言った。<o:p></o:p>

 

「お兄さん、何を言おうとしているんですか。とても難しいことをおっしゃると困ります」<o:p></o:p>

 

「簡単だ。お前が自由だということさ。大人たちに気を遣うことはない」<o:p></o:p>

 

 彼は冷淡に言った。私は自分でもわからずにかっと激高した。<o:p></o:p>

 

「ふふふ…それこそ徒労だわね。伯父さんの無駄骨よりもっとあきれ返ったわね。横柄だったお兄さんがここまで来て、こんなに長い話をしたのに。私は、お兄さんが自由宣言をするはるかに前から自由だったから。本家の体面のために私ができないことがあると思いますか? 私は自分の問題だけ考えて、自分の思うままに生きています。今後もそうだから心配しないでください。生活費の補助も今後お断りします。私には本家の魂胆がわからないだろうと思います。恥ずかしくいくらかの生活費が惜しくて、いろいろな義務を果たすのですか? 結構です。受け取るつもりはありません。私もお金ぐらいは払うので」<o:p></o:p>

 

「どうしてそんなに度量が狭いんだ?」<o:p></o:p>

 

 彼の冷淡に落ち着いた声が私の激昂を抑えた。<o:p></o:p>

 

「受け取っておくんだよ。本家の伯父さんは金持ちだから。少し要求しても大丈夫。実際、僕達はお前たちにその以上の借りがあるわけだし…ちょっと注意して聞くことができないか?」<o:p></o:p>

 

 彼は話を止めて、居間のほうに少し神経を使っているようだった。静かだった。最小限度の人の気配も得られなかった。<o:p></o:p>

 

「お前はのみこみが悪いな。お前はまずお前のお母さんから、その次はこの陰欝な古家から自由にならなければならない」<o:p></o:p>

 

「ええ?」<o:p></o:p>

 

 私はびくっとしながら仰天した。<o:p></o:p>

 

「まず、お前のお母さんから自由になれと」<o:p></o:p>

 

「私にどうしろというんですか?」<o:p></o:p>

 

「お前のお母さんはもう既にこの古家の一部だ。それがあの人の一番安らかな過ごし方なら、僕達はどうしたらいい? それでもお前までこの古家の一部では、お前はとても若いし、溌剌としている。だからお母さんに対する義務にお前を縛り付けてはならないということだ」<o:p></o:p>

 

「じゃ、お母さんはどうするの?」

                        ー 続 -

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