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著者 佐伯泰英<o:p></o:p>
生年 1942年<o:p></o:p>
出身地 福岡県<o:p></o:p>
初版年 2012年3月<o:p></o:p>
出版社 新潮社<o:p></o:p>
価格 630円(税別)<o:p></o:p>
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感想<o:p></o:p>
10代目大黒屋総兵衛こと、鳶沢総兵衛勝臣が、鳶沢一族を潰そうとする「影」こと本郷康秀の意図を調べ始める。<o:p></o:p>
もともと鳶沢一族は徳川家康によって幕府を守るために影の旗本に任じられ、表の顔は古着屋大黒屋、裏の顔は久能山東照宮のもとに拝領地を有する影の旗本である。そして幕閣の中の「影」の指令に基づいて秘密の任務を実行する部隊である。「影」と鳶沢一族は表裏一体の関係にある。しかし、大黒屋を潰そうとする勢力の中心に11代将軍家斉の御側衆七千石の直参旗本本郷丹後守康秀がいることがわかり、しかも当代の「影」であることが判明したのだ。<o:p></o:p>
その本郷康秀が将軍の代参で日光東照宮に参拝することになる。大黒屋総兵衛勝臣はその後を追う。大黒屋一行だけでなく、御庭番に、薩摩藩江戸屋敷の用人まで後を追っている。勝臣を助けるのは江戸の孤児の少年たちだ。湯島天神で暮らす、おこも、つまり乞食の少年とかげまと言われる男色で売り買いされる少年だ。<o:p></o:p>
日光で何が起こるのか。<o:p></o:p>
前回の「血に非ず」「百年の呪い」と比べると、スケールが落ちる。大黒屋と対立する人物が歴史上無名であり、動機も通俗的な出世欲に過ぎないからだ。このシリーズで「影」の背後にいる将軍がいつ姿を現すのだろうと思うが、今回も出てこない。<o:p></o:p>
気ままに評価(5点満点)<o:p></o:p>
読みやすさ: ☆☆☆<o:p></o:p>
面白さ : ☆☆☆<o:p></o:p>
人物魅力 : ☆☆☆<o:p></o:p>
お勉強度 : ☆☆<o:p></o:p>
構想力 : ☆☆☆<o:p></o:p>