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『そぞろ歩き韓国』から『四季折々』に 

東京近郊を散歩した折々の写真とたまに俳句。

読書感想294  検事の死命

2021-01-22 16:53:12 | 小説(日本)

読書感想294  検事の死命

著者  :  柚月裕子

生年  :  1968年

出身地 :  岩手県

出版年 :  2014年

出版社 :  (株)KADOKAWA

☆☆感想☆☆

佐方貞人シリーズで、「検事の本懐」に続く章である。4話から構成されている。

第1話  心を掬う

 東北地方の米崎地検に配属されている佐方貞人検事は郵便物が届かないという話を小耳にはさみ、調べ始める。

第2話  業をおろす

 佐方貞人が6年ぶりに故郷の広島県の実家に帰ってきたのは、父の陽世の13回忌の法事のためだった。父の竹馬の友の住職、英心は、13回忌で獄中死した陽世の名誉回復を果たすつもりで、関係者を多数呼んでいた。

第3話  死命を賭ける 「死命」刑事部編

第4話  死命を決する 「死命」公判部編

 ある痴漢事件の顛末。被害者が万引きで補導歴のある女子高生、加害者が地元の有力者の親族。素行の悪い被害者が金目当てで虚偽の告発をしたのではと疑われる。

 第2話が「検事の本懐」でもやもやしていた佐方陽世の横領事件の真相が満天下に明らかにされ、佐方貞人も佐方家の親族も罪人の一族の汚名が晴れて、読者もほっとする。

 常識にとらわれず、誰も気にしないようなことに着眼し、真実を突き止めていく佐方貞人の手腕はここでも冴えている。


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