共同の力で立ち向かうとき
今回の地震と津波のもたらした惨害に言葉がありません。ひたすら被災者、犠牲者の苦しみを少しでも少なくなるように、祈るしかありません。皆様のご家族や友人知人に被災された方は多いものと推察します。
二次災害、三次災害というべきか、これからは全国的に波状的に物質的にも、精神的にも災厄が襲うでしょう。日本国民はすべてが戦争直後のような気持ちになって災厄に立ち向かう必要があります。
災厄を克服するには、全国民が耐えることを知らなければならないでしょう。戦争時と戦後の大混乱を体験した高齢者は多少とも耐えることを知っています。スイッチやボタンを押せば、欲望が満たせるという生活にどっぷりとつかってきた大多数の日本人が、電力不足や石油不足、食糧不足にどう耐え、克服していくか、試練の時が来ました。
衣食住、情報が充足している現状に慣れている我々は、これから徐々に襲うであろう苦痛、不便に怒り、悲しみ、驚き、途方に暮れることが予想されます。経済的な損失や、ずたずたになった気持をどう整理し現状に立ち向かっていくのか、とにかく一緒に耐えましょうとしかいうべき言葉を知りません。
私は、乏しきを嘆かず、名利を追い求めず、心を豊かに、足るを知るということの美、家族や友人、知人、近隣の人々、子供達の存在の暖かさと力強さをあらためて想起しております。このことを自覚することによって新しい力と勇気も得られることを信じています。
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