田園調布の山荘

「和を以て貴しとなす」・・ 日本人の気質はこの言葉[平和愛好]に象徴されていると思われる。この観点から現代を透視したい。

130621 主権を自覚し、自分の意見をいう

2013年06月25日 12時15分03秒 | 時評


我々の生活の現場はいつも具体的、実践的である。国や世界を思う気持もそこから発している。国策を誤り数千万人の犠牲を強いた大惨事『大東亜戦争』は皇国史観(神話)が手引きをした。この痛切な反省に立ち、我らは不戦を国是として主権在民の、民主主義の最も進化したかたちである現憲法を得た。憲法の制定は抑圧され眠らされてきた民の根源的な力が発揮されたのであった。爾来、67年、憲法を暮らしに生かす人々の努力が戦争抑止力となった。私はこの力が持続していると信じている。そしてこれをさらに逞しく成長させることが戦争の惨劇を知っている高齢者の責務ではないかと思っている。
真の自衛力とは?核兵器をもつことか? 基地を拡充することか?それは民の力を知らない浅薄な認識である。最大の抑止力は戦争をさせない民の力である。世界のニュースが入り、facebookなどで世界に友人が爆発的に増えていく中で、この力はますます増大するだろう。しかし、言葉は上滑りをすると凶器ともなる。現憲法は民の力が生んだのではなく、人々はいやがっていたのにお仕着せされたという、新しい神話(自虐史観)が横行している。こういう神話を使って「構造改革」「日本を取り戻す」・・・等のCM]コピーが連打されている。『戦争をしない国』から『戦争をできる国』にするという、大逆転劇が仕掛けられ、大部分のマスコミは隊列を組んでラウドスピーカ-の役割に任じている。現在は一種の緊急事態である。
世界中どんなところにも人が住み、ささやかに生活をいとなむ権利がある。人の生きる権利と暮らしを脅かすのが強欲な市場主義と戦争(体制)だ。この二つのため、民の力を眠らせ、民主主義の発達を殺がねばならないのも各国共通だ。戦争を放棄し、土と森林の豊かな場所に住む日本人の幸せをもっと確かなものにする・・こういうことが日本政治の中心に座らねばならない。そのための「構造改革」、「日本を取り戻す」というのなら大賛成だ。しかし現実はこれらは真逆。原発固守、格差拡大、派遣労働、監視・いじめ、過労死・・・・、これらの噴飯を覆い隠すための言葉である。
この苦難を打開する指針を示すのが民主主義。民主主義は行動である。目をかっと見開き民に挑戦する美しい言葉の衣装を剥ぎウソを事実と道理に基づいて見抜く。主権者として、自分の意見を持ち、行動し、政治家も育てる。これらが未来を作るべき我々の課題であろう。

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