これらの果樹がいま大きくなり登って収穫することができないのでつい落下を待つことになる。カリンの実はこぶし大になるがそれが熟すとゴンという大きな音を立てる。時には2つに割れたりするし、たいていは擦過傷がつく。
カリンはお酒にすると貴重なのでこれまでカリン酒を作ったが、あまり飲まないためか瓶の置き場所に困り床下などに放置して忘れていたりする。この10年は10月から11月ごろ、時々思いついて、はしごなどを掛けて手の届く範囲で慎重に傷つかぬように収穫している。これが私の楽しみでも有り同時に『苦しみ』でもある。「ことしはまだ?」なんて聞かれると少しうれしいような気がするが、近年、忘れて約束をうまく果たせないこともあり、悔やんだことも二三度あった。いつも夏が過ぎ、ツクツクボウシが鳴くこの時期にカリンの実を見ながらこのことを思うのだ。「晩節は全身で鳴け法師ゼミ(詠み人知らず)」
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