田園調布の山荘

「和を以て貴しとなす」・・ 日本人の気質はこの言葉[平和愛好]に象徴されていると思われる。この観点から現代を透視したい。

昭和の寺子屋in沼部(6)受験勉強で壊されないように(続)

2019年04月07日 13時49分59秒 | 昭和の寺子屋、田園調布本町

 

できる子、できない子

しかし一緒に学んでもらうようにしますといいました。学校の成績は長い人生の一瞬の出来事でしかありません。人生の可能性をその時の点数で「仕分け」してはなりません。心と体の成長期のこの時期に大切なことは知識よりも感性、物事への好奇心、探求心、社会性を育てることで紙の上での「できる」「できない」で子どもを「仕分け」しては可哀そうすぎるという認識で一致しました。 

すぐに「わかった」というな

学科に現れる能力差は個性の差とみることもできます。同じ体育でも走ることは得意だが、泳ぐことは不得意なんてざらですし、音楽は得意だが、絵はどうもという人もいます。多様性が散らばっているのが社会ですから、好奇心を刺激することが大切で、10歳やそこらで結果に点をつけるなんて無慈悲です。ある授業で、小学生が「ほんとだ、ここに書いてある」と教科書を見て得意そうに叫んでいました。先生もそれを誉めていました。この子はできる子です。勘が鋭く、教科書に書いて答えを見つけました。しかし、下手をすると、器用に結果だけを発見し、なぜその結果が生まれたのかを追求しない子になってしまう恐れがありました。現在のマスコミは、「いじめ」「パワハラ」、「公文書偽造」、「食品の安全」など、深刻な問題を視聴率だけを追う情報にして、適当な評論を放映しています。〇×方式で、言葉の表面を扱い、「わかった」と物事の本質に迫れないままスルーしてしまいます。「見て」、「考えて」、「調べて」、「分かった」というプロセスを追わないわが社会の欠点となっています。(続)


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