「東路のまり子の里に行かかり 足も休めず 急ぐ暮かな」という古詩が紹介されていた。 昭和34年(1959年)に私が沼部に移り住んできた時には、この場所は渡し船が営業していたわけではないが、それらしき船が観光的に置かれ、私も興味深く何度か往復した記憶がある。
当時は硬質洗剤が流れ始め、丸子橋付近はブクブクと泡立ている姿が見られ始める時期に当たるが、河川の汚れが進み始めていたころで、すでに遊泳禁止、釣り人も見当たらないほどだった。今は、洗剤の規制、下水道の完備などで大分ましにはなっている。丸子橋から川の流れを覗き込むと銀鱗がひらめく魚(きっと鮎だ)を認めることができる。この鮎を狙っているのか、白鷺が数羽、長いくちばしを揺らしながら川の流れを観察している風景に出合う。2011年のトマトフェスタ(多摩川駅前)の時、別の団体が来て鮎焼きを大盤ふるいするイベントがあったが、これは圧巻だった。ぜひ毎年続けてほしいと思っていたがどうなっているのだろうか?
とはいえ、河川の管理はかならずしも十分とは言えない。まだ水質は不十分で、水泳はもちろん、ボート遊びなどができそうにもないし、川岸の雑草の繁茂は川の景観、風情を著しく壊している。特に葛と藪枯し覆われた灌木類はかわいそうだ。
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