131031みんなが、みんなが味を忘れてしまった・・食糧自給率が減ったもう一つの原因とは？

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経済はこれまで工業が引っ張ってきました。工業の発展は、同じ規格で同じ品質のものを大量生産することが原動力です。そのため、中小零細企業は、大きな企業の傘下に入り、商品の部品や原料を供給するという形態になりました。食品も例外ではありませんでした。マクドナルドのハンバーガーやケンタッキーフライドチキン、吉野家の牛丼、キッコーマンやキリンなどの飲料、森永や明治などのお菓子、赤福餅にいたるまで、工業的な規格で商品生産されます。このためには原料と加工に代々用する副原料（たとえば調味料や添加物）も同様な規格製品でなければなりません。農産物や水産物も結局そうなることを強いられます。自然は規格製品を大量生産するシステムにはなっていません。１つの芋つるに同じ大きさの芋が均一に実ることはありません。１本の銀杏の木から紅葉して落ちていく葉っぱは、ある日ある瞬間を狙って一斉に落ちるものではありません。

世の中に加工食品が横溢していることは、食べる側に立てば、味わいと香りを大きく失っているものと考えられます。味というものは分析しつくせるものではありませんし、風味というやっかいな感触の中に香りとか味わいとかの五感で評価されます。
最近は、画一的な味の加工食品が出回っているので、「味を失っている」といってもいいかとも思います。味を取り戻そうとすれば、工業にのさばらしてはいけないと言う結論になろうかと思います。