「来客」はあわせて12人、全て近所の人・・コーラス、英語サロン、トマトの会、散歩の会・・エトセトラ。食材は全て工藤さんが郷里から調達し、前夜から仕込み、プレクックをしてきたものを揃えた。女性8人は半練りしたあきたこまちを、工藤さんの父からいただいたという家伝の秋田杉の串に巻き、男性に渡す。男性4人は庭で七輪に火をおこし、きりたんぽをじっくり焼く。秋田杉の香りがきりたんぽに移る。比内地鳥と白菜、太ネギ、油揚、糸こんにゃく、セリなどの野菜と椎茸、日本酒、醤油、味醂、料理酒を使う独特のだし汁も加えて二組の鍋を完成させた。以上の工程は延べ1時間半を要した。世界中からグルメが集まる東京においてすらも、狭い地方食に過ぎない郷土料理が我らの舌鼓を打つのは、地産の季節の食材を配合してみごとに味付けする技と共に、背後にある文化、景色がじんわりと伝わってくるからであろうか?
こういう「おもてなし」が外国の人に結構喜ばれるかも知れない。
「春には山菜料理をしましょうか?」と工藤さん。
いつの日か、連れだって秋田に行きそこでも同じようなことをしてみたいと思った人がいるかも知れない。今は雪深いだろうが、こうしてみると寒い東北も悪くない・・か。
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