暑くても寒くても死ぬ人間のさらに弱体化が進みおり
(『百年猶予』石川幸雄より)
巷の話題にひと言。夏の高校野球。
大船渡高校の佐々木投手が地方大会決勝に登板せず
甲子園出場が叶わなかったことが話題となっています。
監督が佐々木投手を故障させないために決断したのが
是か非かというわけです。
先進的といわれる専門家は監督の英断だと評価します。
古い考えとされる専門家は投げさせるべきだったと言います。
「監督の判断だから口をはさむべきではない」という意見もありますが、
それでは何事にも何も言えないことになります。
吉本興業の件も吉本と所属(?)芸人の問題ですし。
参院選挙の投票率の低さも行かなかった人だけの問題でしょうか。
当事者以外何も言えない、言わない世の中はおしまいです。
甲子園は本格的に野球に打ち込む生徒にとって
夢の舞台、唯一無二の目標でしょう。
佐々木投手擁する大船渡高校は決勝まで進みました。
4回戦は延長12回完投勝ち。翌日の準々決勝は登板せず
中2日となった準決勝では129球で完封。
決勝は名門花巻東戦でしたが試合に出ませんでした。
佐々木投手はチームの4番打者として投手以外で出場
という選択肢すらなかったのでしょうか。
気になるのは4回戦で監督は佐々木投手に延長12回194球を
投げさせていることです。1試合194球は今や異常です。
決勝戦で登板回避を決断するほどの監督がなぜ4回戦で
194球も投げさせたんですかね?それが疑問です。
結果論ですが決勝まで進んで出場できずに敗れることと
4回戦で100球程度投げて降板し仮に敗れた場合と
佐々木投手はどちらを後悔するでしょうか。
ただし、直近の情報によると佐々木投手は肘や肩ではなく
股関節に不安があったのだとか。それなら打者としても
試合に出なかったのも頷けます。
いずれにしても本来、高校野球は部活動の一環であって
プロ野球選手養成機関ではないということです。
プロを目指す才能あふれるエリート選手は甲子園出場の
夢を見ない別ルートを選ぶ日が訪れるかもしれません。
これも時代でしょうか。