詩歌探究社 蓮 (SHIIKATANKYUSYA HASU)

詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。

心・こころ・こゝろ

2019-12-03 12:27:28 | 千駄記


からころと凩ゆめを転がしてころころ変わるこそこころかと

よく晴れてます。
久しぶりにこれじゃ天気の無駄遣い
と言いたくもなります。
建物の中より外の方があったけーや。

こころ。
心というものについて考える。

思い浮かぶのは夏目漱石の『こころ』。
「こゝろ」と書いたり「心」と書いたりしますが
確か、高等学校の教科書に一部載っていて、
そこには「こころ」とあったような気がします。
大正時代に出た本ですがそこには「心」とある。
いずれにしても漱石で一番最初に読んだのは『心』。

――人の心を知ることは……人の心とは……
私は そのひとが蛾を追ふ手つきを あれは蛾を
把へようとするのだらうか 何かいぶかしかつた
(立原道造)

これは『萱草に寄す』の「はじめてのものに」の一節。
青春時代に愛誦したものです。
こちらは学生時代に復刻版を手に入れて書棚に飾った。
昔の詩集は格好いいですね。

魚心あれば水心
女心と秋の空

男心と秋の空

とも言うようです。

つまり

ころころ変わるからこそ心と言うのでしょう。