
「白路」第76巻 第1号が届く。
「白路」創刊80周年記念号である。
編集発行人野地安伯氏以下、会員の皆様の歓びはいかばかりかと推察する。
記念号らしく、巻頭には「創刊(大正九年)時の先師・先達」として
森本治吉、伊吹高吉、若浜汐子の画像が掲げられている。
野地安伯の「また明日へ―創刊80周年を迎えて」より。
大正九年、熊本第五高等学校生の森本治吉先生が、周囲の学友に
働きかけて「白路」誌を創刊されました。以来、途中のかなり
長い休刊期を挟みつつも、ここに八十周年を迎えることができました。
記念特集のなかの同人の方々の八十周年を迎えての所感は
短歌史の一端を垣間見るように読ませて頂いた。
野地安伯さんは吉井勇、川田順の研究家でもあり、野地さんに
教えて頂いた川田順の隠れた名歌を紹介してこの記事を終える。
この庭にこれといふ花はなけれどもいつも必ず何か咲きをる 川田順
(『夢現帖』鈴鹿俊子編)