ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

故郷に帰れぬ勝者たち

2007-08-07 11:40:51 | サッカー
アジアカップに優勝したイラクチームに暗雲が漂っている。
見事にサウジアラビアを破り優勝したが、準決勝で韓国を破った後に母国では何と勝利を祝うテロが発生した。50人余の死亡者を出したバグダットの事件は傷ましいものだった。

そして今回の快挙を祝い、3日にイラク政府が祝賀会を開催した。
警戒厳重のアメリカ管理区域グリーンゾーンでのマリキ首相主催の祝賀会に参加したのは15人の選手だけだった。
7人の選手は「テロ」を恐れて帰国経由地のドバイに止まったままだった。「国外チームとの契約で帰国できない」との理由だったが、「バグダットで開かれる祝賀会出席はテロの標的になりかねない」が主な理由だったそうだ。
参加した15人の選手たちもまる1日故郷に滞留しただけで、翌日にはチームの拠点のあるアンマンに早々に出国してしまった。
今回の快挙を選手たちと一緒にお祝いしようと待ち構えていた多くの市民たちが失望している。
主力選手たちには、家族などから帰国せぬように電話で薦められた人もいたらしい。
折角の優勝を国民の皆さんとともにお祝いもできぬ選手達に同情を禁じえない。

イラク戦争後も多くの民族による紛争を続ける、同国の痛ましい現状はこんな事にも陰を落としている。
独裁政治の排除後に起こった民族間の紛争が、一刻も早く終焉し国民が安心して暮らせる国に再生して欲しい。

同時に紛争地区にある国民の皆さんの不安な日々を思うと平和な毎日を送れている幸せな生活に感謝したい。        
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