ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

船場吉兆の嘘

2007-12-11 14:46:10 | ニュース 
高級料亭の「船場吉兆」が一連の偽装事件で農水省に改善報告書を提出したニュースを見た。
その後の記者会見には呆れ果ててしまった。ただただ頭を下げて「父に叱られる、父にあの世で合わせる顔がない」と創業者の娘が涙ながらに訴えた。しかし本心からのお詫び会見なら、永らく裏切ってきた顧客にこそ謝るべきだと思った。さらには先の記者会見で従業員や出入りの業者に責任を転化した事には、会見では頭が真っ白になってしまったなどと弁明している。流した涙がソラゾラしくみえてしまったのは、小生だけだっただろうか?
とにかく頭を下げて頭の上を通り過ぎる「逆風」をやり過ごそうとする態度に終始した様に見えた。
実際に「船場吉兆」は産地偽装や不正表示が、実に41商品にのぼっていた。全部で60商品ほどの内実に7割の商品で顧客を欺いていたことになる。
そしてこれまでの対応には大いに疑問が残る。①問題は認めたが大した事がないフリを装った。②事態収拾のために「嘘」と「言い逃れ」をした。③そして進退窮まって、降参、ついに責任を全面的に認める改善報告書を提出。
全面的に企業の責任にした報告書にしないと農水省は納得しないから、と取締役のひとりはうそぶいている。
特に問題だったのは、パートの女性達に責任を押付ける、出入り業者に裏切られたとなどと言い逃れをした事だ。

物品販売業からは撤退が決ったようだが、本業の料亭の板場でも動揺が走っているようである。「全員守るから」と10日程前に従業員に伝えながら、先週には退職希望者を募る方針も伝えるなどしている様だ。他の店に転業を考える料理人も出ているらしい。
裏切られた発言を受けた出入り業者も「怒りの気持は生涯消えない」と語っている。当然のことだ。

一昨日の朝日歌壇に「偽装偽証偽善偽名に偽造あり、偽偽、偽偽、偽偽と軋む日常」と世を嘆く歌が載っている。今年の一字はやはり「偽」に決まりか?
困った日本に成り果てている。







コメント (2)
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