ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

38歳地獄を見た男

2007-12-22 18:59:34 | 野球
またまた野球界の話題である。

「山崎選手の再輝」と今シーズンパ・リーグの本塁打王と打点王に輝いた楽天Eの山崎武史選手の契約更改のニュースを報じていた。来季は何と1億円増の1億9千万余プラス出来高でサインしたらしい。
彼は一度地獄を見た男であった。2004年のオフにオリックスBを自由契約になった。普通の企業なら「クビ」になったのである。運よく新規算入の楽天Eに代打要因として「拾われた」。そこでラッキーな出会いをした。監督は中日Dの先輩田尾安志さんだった。打撃では一家言を持つ監督は「今のままじゃ、もう打てないぞ」と助言した。山崎選手は引張り専門の打者だった。しかし齢とともにヘッドスピードが鈍り、ボールが捉えきれなくなっていた。
「これからは後ろ足に重心を残して打て!」のアドバイスは頭で理解したが、中日時代の27歳でホームランキングに輝いた「プライド」が邪魔をした。成功体験は誰にとっても甘美なものであった。山崎にとってはそれを捨て去るのは自らの過去を捨て去る行為にも思えた。「20年やってきた打法を変えるには勇気がいりました。詰まるとどうしてもボールを前でとらえたくなる。しかしもう生きる道はそれではない。この打法の完成には随分時間がかかりました」という。
そして今季38歳での苦難を乗り越えた挑戦が、自己改革を成し遂げて2つのタイトルを獲得した。
43本塁打、108打点はともに自己最多である。おまけにチームも最下位を脱出するのに貢献できた。
オフにクライマックスシリーズや日本シリーズの解説をして「楽天Eもこの土俵で戦えるんではないか」と率直な感想をもったらしい。

好漢山崎選手の飽くなき挑戦に賛辞を送るとともに、来季の活躍も祈りたい。




コメント (3)
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