ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

「雪わたり」のこと

2008-03-03 17:37:40 | 郷里山形の事
昨日の散歩の際、NHKのラジオで「琵琶湖マラソン」を聞いた。そのあと青木裕子さんのサンデージョッキーを何となく聞いていたら、岩手県の方から「雪わたり」という、何か懐かしいことを聞いたと話されていた。
宮沢賢治の童話にもある話で、絵本にもなっているので多くの方はご存知だろうと思う。残念ながらジョッキーの青木さんもこの童話の読み聞かせを、子どもたちにされたこともある様だが、実際のことはよく分らないし、見たこともないそうだ。
童話はこの「雪わたり」が出来る日に、兄と妹が硬くなった雪の上を歩いていると狐に出会う。そして狐に導かれて、狐の世界を垣間見るという、非常に幻想的で、ホッとする様な話だったと記憶している。

季節は丁度、今頃の時期になるが、三寒四温の日が続くようになると、降り積もった雪の表面が強い太陽の光で融けてくる。そうして夜になり急に冷えてくると、日中に融けた雪の表面が凍るのだ。そうすると硬くなった雪の表面はぬかることもなく歩けるようになる。これが「雪わたり」だ。
   
60年程前、郷里山形の片田舎で、小学生だった小生は毎年この「雪わたり」が出来る様になる冬の何日間が大好きだった。通常は通れない、田んぼや畑の一面に雪の積もったところを、最短距離で学校に行けたのだった。大人になってみると難なく歩ける通学路だが、子ども心に大変な道のりだったのだと思う。その当時は「硬雪の日」と呼んでいた記憶もある。
しかし最近は温暖化が急速に進み、冬もあまり雪が少なくなってきている。郷里山形でもこんな体験が出来る日があるのだろうか?と考えてしまった。

この「雪わたり」と言う言葉が、久しぶりに遠い昔になってしまった、子どもの時のことを懐かしく想い出させてくれた。


コメント (8)
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