Trapped in me.

韓国漫画「Cheese in the trap」の解釈ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

<雪と淳>去りゆくメンバー

2015-08-25 01:00:00 | 雪2年(学祭準備~学祭)
「‥‥‥‥」

 

作業を続けながらも、雪の頭の中はハテナでいっぱいだった。

思い浮かぶのは、先程青田淳から言われたあの言葉‥。

「昨日のことだけど、わざとじゃないから」




「‥‥‥‥」



雪は壁にポスターを貼り付けながらこう思った。

アイツ‥おかしくなっちゃった‥?何の話か全然分かんない‥



”昨日のこと”が一体何のことなのか、”わざとじゃない”とは何を指して言ったのか、

雪には何一つピンとくる出来事が思い浮かばなかった。

首を傾げ続ける雪であったが、次の瞬間目を剥くことになる。

「俺もう帰るわ!」「!」



不機嫌を引き摺る健太は、イライラした空気を纏いながらそう言った。

健太のその言葉に驚いた雪は、慌てて立ち上がる。

「これ終わらせてからポスター貼りですよ?

健太先輩広報チームですよね?」




しかし健太は携帯に目を落としながら、どこかソワソワしている体だ。

「設営手伝ってやっただろ?

広報の仕事なら来なかった奴らにやらせろっつーの!

なんで俺だけ大変な思いしなきゃなんねーんだよ!ムカつくわー」




聞く耳を持たない健太に、雪はなんとか説得を試みる。

「条件は私も同じですよ!これから本格的な広報チームの仕事がー‥」

「ったくよぉ!



健太はツカツカと雪の方へ歩み寄ると、彼女の額に人差し指を突きつけこう言った。

「俺はやるだけやったっつの!アフター‥いや約束もあるってのに、

いつまで居なきゃいけねーんだよ!」




「悔しけりゃお前も帰るか、バックレた奴らに連絡つけるんだな!」



開いた口が塞がらない。

学祭準備の話し合いの時点から、健太は携帯片手に女の子とのデートしか頭に無かったことを思い出す。



唯一の広報部員を、このまま行かせるわけにはいかない。

雪は統括者である青田淳の方を振り返った。



しかし彼は二人の方を見ようともせず、そのまま行ってしまった。

雪は言葉にならない声を上げながら、目を丸くする。

説得しないの?帰らせるの?



健太は「分かったか?」と言ってその場に佇んでいる。

雪は青田淳の背中をじっと見つめていた。

この騒ぎが聞こえてないわけないのに‥。



そんな雪と、健太は馴れ馴れしく肩を組んだ。

甘い口調で彼女を誘う。

「じゃなきゃ一緒に逃避行‥」「嫌です」

「そうか。んじゃ俺は帰る」



そう言って、健太は帰って行った。

その巨体が店を去るのを、皆非難めいた視線を送りながらも黙認する。



雪は煮え切らない気持ちを噛み殺しながら、健太が去るのをじっと見ていた。

これでこの場に居る広報チームは自分一人だけということになる‥。(厳密に言うと設営チームなのだが‥)







健太が帰った後、糸井直美は苦々しい顔を露わにしていた。

出来上がったポスターを持って、彼女は雪にこう話し掛ける。

「ねぇこれ、大学の周りで配ればいいの?」

「はい」



「それじゃ雪ちゃん、これはあたし達が帰る時に駅方面で配っとくから、

雪ちゃんにはポスターと案内ステッカー貼って行ってくれる?」




雪は思わず「えぇ?」と声を上げた。

出来るだけ冷静に、当初の計画を口にする。

「あの‥ポスターは皆で貼りましょうよ。ビラは二人一組で配って‥」

「ごめんけどあたし達にも約束があるの。広報チームの子らが来なかったからって、

その仕事まで請け負えないよ」


「そうだよ!この時間に来れないなら、明日早朝に来て貼ればいいじゃん!」



直美も、その友人も、積もった不満がどんどん口をついて出る。

雪は来なかった広報チームメンバーの矢面に立たされることとなった。

「ビラ作ってあげただけでも感謝してほしいくらいよ」「そ‥そうだけど‥でも‥てかなんで私に怒るの‥

「だからどうして私達がしなきゃいけないの?ムカツクわー」



タジタジと言葉に詰まる雪。

すると後ろから、聞き覚えのある声が掛かった。

「それじゃポスターは俺と雪ちゃんで貼っとくよ。みんなおつかれな」

 

青田淳はニッコリと笑いながらー‥いや、ニッコリとした顔を作りながら、皆に労いの言葉を掛けた。

雪はそんな虚飾の表情から目が離せず、思わずヒッと息を飲む。

「皆約束あるんだろ?設営の仕事してくれてありがとうな」

「ホントですよー」「こればっかりに時間割いてもいられないわよ、まったくー」



青田淳は虚飾の笑顔で、思ってもいないことを口にする。

雪はその違和感を感じて、怪訝な表情で彼を見ていた。

「てか忙しいのは先輩も同じじゃないですか。バックレた子達にさせればいいのに」

「そうですよ、先輩も帰りましょーよ」

「それは出来ないよ」



しかしその一言を口にした時の彼は、少し毛色の違う雰囲気を醸し出した。

長い前髪で、どんな目をしてそう言ったかは分からなかったが。

「青田君たら~」



直美が淳の名を呼ぶ。雪は彼から目を逸らし、下を向いた。

「気にしないでもう帰っていいよ。

俺らで仕上げしてくから」




青田淳はそう口にした後、雪の方を向いた。上辺の笑顔と言葉を掛ける。

「もしかして雪ちゃんも今日約束があったりした?」「!」



突然自分にその話題が振られたので、雪は一瞬言葉に詰まる。

「あ‥それは‥」



その続きを口にしようとすると、自分の方をじっと見つめる直美達の視線に気づいた。

今嘘でもつこうものなら、一瞬でボロが出てしまいそうな感じ‥。



そして結局、こうなった。

「無いです」「じゃ、大丈夫だね」



その雪の言葉を聞いて、直美達は安心したように頷いた。

それじゃ大丈夫そうだね

うん、一緒にやるみたいだし



帰り支度を済ませ、彼女達は店を後にする。

「それじゃあたし達はここで失礼しますね」「先輩また明日~」

「うん。ビラ配りお願いして悪いね」「はーい先輩もー」



去りゆくメンバー。

雪は虚しくそれを見送る。



そして店には誰も(青田淳以外)いなくなった‥。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<雪と淳>去りゆくメンバー でした。



健太の言う「アフター」というのは‥同伴??

健太とデートとか‥物好きもいるものですね(ヒドイ)


直美は安定の保身キャラですね‥残念‥


次回は<雪と淳>図星 です。

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3 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Yukkanen)
2015-08-25 11:17:38
パルッチョ。さん
どんな女性なんでしょうね‥
良い人だったら全力で止めたいですね。

CitTさん
訳で「アフター」と出たので、同伴喫茶的な何か?と思ってました‥。
そうか、紹介された女の子とデートすることになったんですね。
いつもはスタジャンの健太も、この日はジャケット着てますもんね。
返信する
健太のblind dateがうまく行ったんですよ (CitT)
2015-08-25 09:44:44
相手の女性がもう一度健太に会うことに同意したのです。
逃げろーお前見る目ないぞー
返信する
健太に寄り付く女性ww (パルッチョ。)
2015-08-25 01:12:43
きっと大学名で選んでるんでしょうね…
中身知ったら幻滅ですよ(^^)
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