本屋さんの店頭にピンクのパネル。近づいてよく見ると、あの小説「さくら」の広告が・・・・。出版記念にと頂いたあの本が今や17万部も読まれていると・・・。今まで本を読んで泣いたことは一度もない。その涙は哀しいとか切ないからとか美しすぎる世界を描いているからというものではない。もし、ひとが一生の中でつける「幸せのため息」の回数が決まっているのだとしたら、そのうちのいくつかは、確実にこの作品のなかでそのため息をついてしまった、と・・・。最終章。耳を澄ませて読んでみよう。きっとあなたの耳に、ある美しいひとつの曲、がやさしく立ち上がってくるはずです。
生徒さんの娘さんの一作目「あおい」に続く第二作目「さくら」は、今までに味わった事のない、そんな旋律と感動を与えてくれる私の一押しの小説です。