西やん中洲にいます。

西やん67歳、日々の出来事独り言

今日のいろいろ1104 【戸籍上の性別に関する判決、危険運転致死罪、所得税減税と給付】

2023-10-25 20:07:33 | 今日のいろいろ
こんばんは。

【戸籍上の性別に関する判決】
今日、最高裁で画期的な判決が出たようです。
性同一性障害の戸籍上の女性が、戸籍の性別を変更する際の法的な規定の中に「生殖能力をなくす手術を必要」としている今の法的規定は『違憲』であるかとの裁判で、『違憲』との判断が下されました。
この件を(判決前に)取り上げたニュースでは、同じく、戸籍上は女性だった方が200万円を貯めて、手術して、やっと男性になれたという方が出ていました。その方に、もし「手術の必要がなかったら」それでも手術しましたか?という質問に、「その時には、手術しなかったと思います」と。
最高裁の判決が出るまでは、相当時間(期間)を要しています。この判決を受けた方。よく頑張っていただけたと思います。
「戸籍上の性別を変更する」のに、「手術が必要」という「身体に傷をつけ、かつ、生殖能力をなくす」ことをしないといけない。これは、ご本人からすると、精神的にも経済的にも相当な負担であったと思います。
国は、早急に見直しをしてもらいたいものです。

【危険運転致死罪】
昨日の、NHK「クローズアップ現代」でとりあげられていた、『猛スピードでの死亡事故で、「危険運転致死罪」ではなく「過失致死罪」になる』と。

1995年に起きた事故で「危険運転致死罪」が設けられたとのことです。
きっかけは、飲酒運転を常習とするドライバーが運転するトラックに追突され、車が炎上し、幼い子供2人が亡くなる事故がありました。
ただ、当時は、「過失」を問う法律しかなく、判決は懲役4年の実刑判決。遺族であるご両親は、4年という期間が罪に対して短すぎると訴え、運動をされて、2001年に「危険運転致死罪」が制定されたとのことです。

ただ、この中で問題なのが「制御することが困難な高速での運転」も「飲酒運転」などと並んで対象とされたのですが。『制御することが困難な』という文言が適用範囲を狭めています。
制定に携わった人たちは、「高速運転」だけで適用範囲が広がってしまうことを避けたため、としています。

それで、何が起こっているのか。
『高速度での運転』で死亡事故を起こしたけれど、『制御できない状態』でなければ『過失致死』になるというのです。

いくつか例が出ていましたが。
時速140km/h以上で走っていた車が、対向車線の右折車(タクシー)に衝突し、乗客の方が亡くなった事故。(タクシーの直前にも右折車がいました)
制限速度の2倍以上のスピードで走っていながら、衝突寸前に車線変更して「衝突」。この車線変更が、「衝突を回避するための車線変更で、制御できない状態には当たらない」として「過失致死罪」。スピードが制限速度の2倍以上は「何も考慮されていない」のと同じです。
おそらく、140km/h台のスピードが「危険である」ことは運転者は認識していたであろう。であってもです。

大分市で起きた事故。
片側2車線の道路で、2台のセンターライン側車線を走る仲間のバイクと競争し、外側車線を走っていた乗用車(4輪車)。仲間のバイクに追いつくために時速194km/hに達し、前方を走っていたバイクに追突し、バイクの男性が死亡した事故。これは、「過失運転」から「危険運転」に罪状を変更して裁判が行われているそうです。『制御できない状態』がどう判断されるか。ちなみに、車線は変更していないようです。

これらの事故は、「心情的」には、明らかに『危険運転』といえると多くの人が思うと思うのですが。裁判では『制御できない状態』ではないと判断されれば、「過失致死」で「危険運転」より大幅に罪が軽くなります。
突然、家族を失った遺族からすると納得できるものではないはずです。
もし、自分が遺族の立場になってしまったら。

法律は「制定したら終わり」ではなく、実情を把握、判断して「更なる改正」を行ってほしいものです。
日本大学のアメフト部でも問題になっていますが、「大麻」。現時点では「所持」は罪になりますが、「使用」を罰する法律がないようで、今、見直しの議論がされているそうです。

こういう法律、「時代に即さない」法律はたくさんあります。
是非、議論の舞台に上げてもらいたいものです。

【所得税厳正と給付】
今日、国会の参議院本会議の代表質問で、自民党の世耕参院幹事長が質問にたち、「所得税減税」や「総理の判断力」に「ケチ」を付けました。
よく言ったものだ。

突然、岸田総理の口から飛び出した「(税収増についての)所得税還元」の話。経済対策だと言いながら、法改正が必要で、すぐにというものではありません。

「無いよりはまし」かも知れませんが。

今日のフジテレビのニュースで、『3つの不公平』というのが述べられていました。

(1)夫(就労)、妻(専業主婦)、子ども2人の4人家族の場合。
[住民税課税世帯]の場合、一人当たり「4万円」で扶養家族もカウントするということなので、4万円×4人=16万円
[住民税非課税世帯」の場合、「7万円の給付」は世帯単位なので7万円
同じ家族構成で9万円の差がある。

(2)同じく夫婦と子供2人の4人家族の場合
[夫が就労し、妻が専業主婦の世帯]4万円×4人=16万円
[夫婦共働き世帯」夫分は夫と扶養する子ども2人で4万円×3人=12万円。妻の分は4万円×1人=4万円。で、計16万円。
金額は同じ16万円なのですが、働いている(所得税を納めている)のが1人でも2人でも同じ金額。

(3)扶養人数の違い
[夫は就労、妻は専業主婦、子ども2人]4万円×4人=16万円
[夫は就労、妻は専業主婦、子ども3人、夫の父母を扶養]4万円×7人=28万円
仮に夫の収入、所得税額が同じでも、扶養家族の人数によって金額に大きな開きがある。

その他に。
(4)住民税は「前年分の収入」で算出し支払う。
去年:働いていた(所得税納付)
今年:失業した。去年の収入で住民税が算出されるため「住民税非課税世帯」に当たらない。(7万円の給付なし)
来年:再就職した。失業したままだった。に関係なく、「1年限定の措置」のため「4万円の所得税減税」も「7万円の給付」も受けられない。
というケースが発生するということ。

『仕方ない』で、国民は納得するのかな。
まだ、『案』の段階で、これから詳細を詰めるのでしょうが。

ちょっと気になるのが。私は今は働いていますが。
『年金受給者』『年金だけで生活している人』はどうなるのでしょうね。
ちなみに、65歳未満は、年額108万円未満は所得税非課税で、65歳以上は年額158万円未満は所得税非課税とのことです。どうなるのでしょうか。

観ていた番組のコメンテーターが言っていたこと。(私もそう思いますが)
『税収入が多かった』から『所得税減税』や『給付』ではなく、『子育て世代の支援』などお金をかけなければならないことは山積み。そちらに回すほうが納得感がある。と。

足りる、足りないの問題はあると思いますが。
今、『エッセンシャルワーカー』の人手不足が盛んに言われています。
今日も、北海道のJR北海道バスが、ある高速バス路線を11月から(10日後くらい)突然に運休すると発表したそうです。
原因は、運転手が立て続けに3人退職し、運転手の手配ができないため。とのこと。
こういうバス運転手の不足、それによる運休、減便の話はたくさんでています。
一つの原因は、バス運転手の収入。年収で平均300万円台で、全産業平均より約100万円少ないとのこと。バス会社の経営も大変で、なかなか給与を上げられないようですが。
介護関係、看護関係、保育関係など。
これらのエッセンシャルワーカーも人手不足で、なおかつ、年収が全産業平均より相当低いと聞きます。
これでは、「他の収入のいい仕事に移ろう」と思っても仕方ありません。

人手不足を少しでも解消するには、少なくとも、もっと収入が多くなるようにしないと人手は集まらないのではないでしょうか。「やる気」や「使命感」だけでは続けられないです。
そのために多少の負担増もいたしかたないかも知れません。

「税収」をもっと上げるためには、人手不足解消のためにも、今働いていない人が少しでも働けるように。今、労働時間を制限している人がもっと長い時間働けるようにしないと。

そのためには、例の106万円問題など、恒久的に「所得制限をしなくてよい」ようにするか、「制限時間を大幅に増やすか」が必要では。

また、年金受給者。今、年金収入と労働収入の合計月額は48万円を超えると、年金受給額が減額され、あまり超えると0になります。なので、働きたい高齢者も、年金が減額されない範囲で。または、年金が減額されるくらいなら働かない。と考える人も多いでしょう。この制限額も引き上げれば、働きに出る方は増えるかも知れません。

また、子育て世代については。
千葉県流山市。人口増加率5年連続全国1位。「子育て世代」も「年配者」も住みやすい環境を自治体も率先して動いているそうです。
『母になるなら、流山市』がキャッチコピーとのことです。

その施策の中の一つが、『送迎保育ステーション』の設置。
これは、駅に『送迎保育ステーション』を設置し、親は子どもを通勤の際に『送迎保育ステーション』に預けると、市内の幼稚園・保育所から「通園バス」が迎えに来てくれて、終わると「通園バス」で『送迎保育ステーション』まで送ってくれ、親が帰ってくるまで預かってくれるというものです。

子どもを「送迎」する『手間と時間』が省かれ、働きやすい環境になる。
もちろん、施策はこれだけではありませんが、この『送迎保育ステーション』の考えは、子育て中の共働き世代からすると、非常にありがたく、働きやすくなるものではないでしょうか。
流山市が率先して、企画して、『送迎保育ステーション』を作ったのですが。
こういうところに予算を配分して、もっと、いろんな自治体が要望すれば実現できるようにしてはどうでしょうか。

『選挙のため』と言われても仕方ない、唐突な『所得税減税』。与党からの「要望」では、あえて外されたものを、岸田総理が突然言いはじめた訳ですが。

皆様は、どう評価されますでしょうか。

また、長くなりました。
では、また。