がんという病気を表わすのに、昔は「癌」という漢字がよく使われていましたが、最近は「がん」と表記されることが多いのはなぜでしょうか? 国立がん研究センターのホームページによると、「がん」は悪性腫瘍全体を示し、「癌」は上皮細胞で発生するがんに限定されるからだそうです。
上皮細胞とは、皮膚の表面の細胞で、上皮細胞で発生するがん(上皮性腫瘍)の代表的なものは、肺がん、乳がん、胃がん、大腸がん、子宮がん、卵巣がん、喉頭がん、咽頭がん、舌がんだそうです。つまり、がんの大部分は上皮細胞に由来するのです。
また、前回ご紹介した横内正典医師は、自身の皮膚病が漢方薬によって劇的に治癒した経験から、がん治療に漢方薬を用いるようになりました。さらに、本ブログの「免疫療法」でご紹介した丸山ワクチンも、もともと皮膚結核の特効薬だったそうです。
したがって、がんは皮膚と密接な関係があり、皮膚を健康に保つ手段が、がんの予防や治療にも有効である可能性が高いため、皮膚に関する正しい知識を仕入れておくことは、がんに克つために非常に重要ではないかと思うのです。
そこで、これからしばらくは、『皮膚 美と健康の最前線』(マーク・ラッペ:著、川口啓明・菊地昌子:訳、大月書店:1999年刊)という本の内容を詳しくご紹介したいと思います。
この本は、美容のテクニックを解説しているわけではありませんが、もっと大事な、皮膚の本質にかかわる情報がちりばめられています。この本の内容に沿って、次回から皮膚に関する問題点を分かりやすく解説していきたいと思いますので、ご期待ください。
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