「志」の英語教育

英語教育実践について日々の雑感を語ります。

「学びの共同体」アゲイン

2009-06-08 20:47:16 | 協同学習
実は、先週の土曜日に再び「学びの共同体」の実践校へ研究授業を見に行った。佐藤学先生が来られたからである。今回の研究授業は数学であったが、非常によい授業で行った甲斐があった。

開始直後から指導者の力量の高さが伝わってきた。佐藤先生も「1年に1回のレベル」と高く評価された。

続いて「この授業から皆さんは何を学び取りましたか」と問いかけられたが、私の見たところではそう簡単に真似したり技を盗んだりできるものではなかった。根本的な「教師力」のようなものを見せられた気がするのだ。

簡単に言えば、「マニュアル化できない力」とでもいったものだろうか。

あまりにもスムーズに流れる授業展開に、教案自体が何度も使われ洗練されているからではないかと思ったのだが、後で聞くと、完全オリジナルで今回が初お披露目とのこと。

普段、何を考え何に注意して授業をしているのか一度ぜひ聞いてみたい。いっそのこと指導力向上研修会などを企画して、所属校へお招きしようかと思ったほどだった。

さて、佐藤学先生のご講演の中にも心に響く言葉があった。

「人の授業を見た後に批評をするのではなく、何が勉強になったかを他の参加者とシェアすること」・・・研究授業後の協議では多くの場合、無意味な誉め言葉の重ね合いになってしまう。これでは意味がないといって、誉め言葉はNGというルールを作ったりもする。どちらも違うのだ。

「スローラーナーほど、難しい課題に取り組ませる中で基礎を定着させるように仕組む必要がある」・・・基礎文法の定着は作文指導の中で行うべきなのだという思いを強くした。

いずれにせよ、期待を大きく越える素晴らしい経験ができた。他教科の研修会に顔を出すことに、ちょっとハマりそうである。


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