「志」の英語教育

英語教育実践について日々の雑感を語ります。

県進学希望者支援セミナー

2009-08-06 12:25:02 | 研修
一昨日は県の企画で、県内公立校の2年生を対象にした進学セミナーへ生徒を引率。内容は大学の先生による高校生向け講演と地元予備校による英・数・国の特別講座。私は、京都大学経済学部の八木紀一郎先生のご講演とそれにつづく高校教員との意見交換会、地元予備校の平山先生による英語の特別講座に参加。

意見交換会には理系の生徒に向けて講演をされた東京大学工学部の金子成彦先生もご参加で、東西の両横綱大学の雰囲気を知ることができた。ただ、お二人の先生方のレジュメを見て気になったのが、どちらの大学も国際化を謳い英語で授業を行う方向性について言及されていること。

お二方とも「日本語が亡びるとき」については当然ご存知だと思うので、この視点に関してご意見を伺ってみたかったが、今回は英語の教員として参加したわけでもなく時間の制約もあったので自重。しかしながら、津波の勢いとスピードは岸にいる我々が予想するより遙かに深刻なのかもしれない。

午後の英語特別講座は、展開にやや強引な面はあるものの、短時間にインパクトのある纏まった話をしなければいけないという制約の中で、とてもテンポ良く楽しいご講義であった。参加した生徒の反応もよかった。

面白いなと思ったのは、リスニングの勉強の仕方。「聴きながら読む」という活動に疑義を唱えられ、「聴いて理解できる教材」を「丸暗記してから」聴き込む学習法を勧められた。これについて、もっと深いお話が聞きたかったというのは参加した英語担当者全員の思いではないだろうか。

朝早くから夕方までの内容の濃いセミナーで参加した生徒は疲労困憊かと思いきや、結構元気いっぱいで大したものでした。


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7月の間に

2009-08-06 00:43:41 | その他
あったことを思いつくままに・・・。

テンプル大学のDistinguished Lecturer シリーズに参加。講師及び内容は以下のようなもの。

Rose Senior (University of Western Australia): Class-centered Teaching: A Framework for Understanding the Nature of Effective Language Teaching

teacher-centeredでもlearner-centeredでもない、class-centeredという教室内の対人関係力学を考えたアプローチである。英語教育に留まらず、あらゆる教育活動に当てはまるだろうと思われる授業経営論。優れた教員には教育技術的側面よりも、人間的側面に多くの共通した資質があることに気づかされる。

福岡でのテンプル大学TESOL講座は、これ以降消えてしまったようで残念な限り。今後、めぼしい講師のワークショップに参加するには大阪まで脚を伸ばす必要がありそうだ。

同時に、巷で話題の靜氏、金谷氏の本をやっと入手。衝動買いで、「英語教師のための発問テクニック」という本を購入。http://thistle.est.co.jp/tsk/detail.asp?sku=21092

それぞれに目は通したが、現時点で深くコメントするのは避ける。ただ、レッドブックじゃなかった靜本のp.26真ん中あたりは、愉快であった。全国にどれだけいるか見当もつかないこの本の読者の方々と、この愉しさが共有できないのがとても残念。

それから、7月の半ばには学校開放のどさくさに紛れて研究授業。ライティングの授業で、4コマ漫画を使った表現活動、和文英訳課題に対する誤答分析を活用したフィードバック、インテークのための各種活動の3本立て。今回は普段通りの一連の授業の流れを一時間にまとめてお示ししたのみで特に工夫はなし。

インテーク向けの活動は、一斉音読、スピード音読、Read & Look up、対面リピート、それからFlip & Write もどきのRead & Write など。こういった活動は、リーディング教材よりも基本文の定着にこそ活用すべきだというのが授業の趣旨だが、授業を見られた方々の目にはどう映ったのでしょうね。

さて、話が前後するが1本目の4コマ漫画を利用した表現活動は鳥取の福島卓也先生に教えて頂いたもの。3年生に与える課題としてはどうかという見方もあろうが、個人の力によって、どのようにでも料理できるのがいいところだ。この実践の記録用に安価なビデオカメラなども買ってしまったのだ。
http://www.sanyo-dsc.com/products/lineup/dmx_cg10/index.html


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